第567回:『 グリーンウォッシングに見る「仏作って魂入れず」 ~蔓延する「やってる感」~ 』
【 その他参照ワード:気候変動対策、スーパーエミッター、カーボンクレジット、メタン 】
S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング・各種セミナー&認定講座)の瀬川です!
「仏作って魂入れず」との言葉がありますが、
一応は出来上がっているものの・・・
最も肝心な点が疎(おろそ)かにされている!!!
という意味です!
あるいは、「張りぼて」と言葉を変える事も可能ですが、現代風に言えば、
やってる感
になります(笑)
では、番組NHKスペシャル『 調査報道 新世紀File7 』(NHK)から、「 気候変動対策の “ 死角 ” 」の回を少し眺めます!
【 可視化で判明する各国(政府)の思惑 】
JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発したのが、人工衛星のGOSATです。
この衛星は、「温室効果ガス」を宇宙から観測するものです。
1日に地球を15周回し、地表面から届く赤外線などを観測する事で、大気中の温室効果ガスの「濃度」データを収集します。
つまり、
人間の目には見えない・・・
二酸化炭素や酸素を可視化出来る!!!
という事です!
ちなみに、GOSATで得られたデータは、他国にも「無償」提供されています。
そして、観測で特に着目しているのが、
二酸化炭素の28倍の温室効果を持つメタン!!!
です!
そして、観測結果から、この13年で濃度が7%増加している事が判明しました。
つまり、二酸化炭素以上に、
メタンの状況は、かなり危機的!!!
というのが実状です!
更に、世界各国が公表している温室効果ガスの排出量(人為的なメタンの排出量)と、GOSATで観測したデータを「比較」すると、
かなり大きなギャップ(開き)が存在
している事実も判明しました。
つまり、
意図的に隠されている排出が存在
しているという事です。
そして、
排出量を過少に公表した取り組みでは・・・
削減は、かなり不充分・・・
というのは、子どもでも分かります。
事実、世界平均気温の上昇を「+1.5℃以内(産業革命前と比較)」に抑える事に取り組んで来たものの、昨年(2024年)には既に+1.5℃に到達し、
この先も、長期的に気温上昇の継続が見込まれる・・・
というのが実状です、、、
【 他人事ではないスーパーエミッター 】
オランダにSRON(オランダ宇宙研究所)という施設があります。
SRONが開発した人工衛星のトロポミでは、メタンの「排出源」の特定が行われています。
メタンの排出も、同じく人間の目には見えないものの、複数の衛星を「組み合わせる」事で可視化出来ます。
そして、
メタンを大量に排出する施設が、スーパーエミッターと呼ばれ・・・
世界各地に存在している・・・
という事実が判明しました。
ちなみに、2023年に判明したのは約2、300施設です。
そして、特に着目されているのが、
石油・天然ガス産業の施設であり・・・
これが隠されたメタン排出の一因・・・
となっています。
そして、6ヶ所のスーパーエミッターが密集しているのが、アメリカの石油・天然ガスの一大産地である、パーミアン盆地(テキサス州の管轄)です。
この施設だけでメタンを主成分とする、全米の天然ガスの生産の2割を占めています。
そして、
日本も輸入に頼っている施設の一つであり・・・
他人事ではない・・・
という事です、、、