【 蔑(ないがし)ろにされるデータワーカー 】
データ入力作業の実態には、他に仕事の「選択肢が無い」為に、仕方なく引き受けるケースがほとんどです。
故に、労働条件も非常に劣悪で、低賃金です。
そして、データワーカーとして「目を付けられる」多くが、生活困窮者や難民や移民です。
更に、データ入力作業で扱う画像やテキスト(文章)の多くは、
精神的ダメージを受ける情報
です。
例えば、殺人や遺体やレイプの画像もあり、幼児虐待などの子どもが犠牲になっている画像もあります。
同じくテキスト(文章)でも、殺すなどの言葉が頻繁に出て来ます。
そして、多くのデータワーカーが、
不眠症や鬱症状を呈し始め・・・
人間が信頼出来なくなり・・・
孤独に陥る・・・
という状態になっています。

そして、あるデータワーカーは、次の証言をしています、、、
データワーカーの証言:
『 巨大企業は私達に何をさせているのか、分かっているのに、見て見ぬ振りをしています。 グローバルサウスの人間は例え安くても、報酬を与えれば仕事を引き受けると知っているんです。 私達には選択肢がありません。 他に仕事が無いんですから。 AIを作ったのは私達です。 あれが莫大な利益をもたらしているとテレビで知りました。 でも私達はどうでしょう。 何の得もしていません。 とても不公平です。 アフリカの人達は、大きな犠牲を払っているんですよ。 』
データ入力作業の契約には「厳しい守秘義務」が課され、これを破れば莫大な損害賠償を請求されたり、時には罪を問われ服役させられるケースもあります。
更に、依頼する巨大IT企業は何の対策も取らないどころか、データワーカーに対し、労働組合に入らないように「圧力」も掛けています。
故に、データワーカーが労働組合に加入している事を知られると、「即座に解雇」されるのも常態化しています。
ILO(国際労働機関)が管轄する条約でも、労働組合の加入は、労働者の「権利」として定められているにも関わらずです。
つまり、データワーカーは、
生かさず殺さずの状況
という事です。
これは、
植民地主義やアパルトヘイトと同じ構図
です。

そして、哲学者・歴史家のエミール・P・トレスは、次のコメントをしています、、、
エミール・P・トレス:
『 オムレツを作る為には、卵を割らなければなりませんよね。 AI企業はこう考えるのです。 グローバルサウスの人々が苦しむのは良くない。 しかし相対的に見ると、それは大海の一滴。 AIが人類の未来にもたらす、計り知れない大きな恩恵に比べれば、些細な問題に過ぎないのだと。 』
【 蔓延(はびこ)るTESCREAL(テスクリアル) 】
10年程前から、
TESCREAL(テスクリアル)
という単語が生まれ、頻繁に使われています。
この単語は、
シリコンバレーで強い影響力を持ち・・・
支持されているイデオロギー・・・
の頭文字を繋げたものです。
そして、特に強い影響力を持っているのが、「T」と「L」の頭文字です。
「T」は、トランスヒューマニズムを指し、
高度なテクノロジーで人間の体を再設計し・・・
最終的には高い知性を備え・・・
死を克服した新しい種を作り出す・・・
という主張です。
「L」は、ロングターミズムを指し、
宇宙を植民地化し・・・
長期的な人類の繁栄を目指す・・・
という主張です。

そこで、巨大IT企業のトップの面々の「言葉」を紹介します、、、
イーロン・マスク(企業:X・テスラ・スペースX・xAI):
『 AIには文明を破壊するポテンシャルがあるが、「ターミネーター」にはならない。 データセンターを出ないからだ。 ロボットは手足に過ぎない。 』
ナット・フリードマン(企業:ミッドジャーニー):
『 AIの出現は、無償で働いてくれる人が1000億いる大陸を発見したようなものだ。 』
サム・アルトマン(企業:オープンAI):
『 (AIは)仕事を奪い人間の命を狙うかもしれない。 だが、AIは人類に巨額の利益をもたらすはずだ。 』
そして、番組は以下のコメントを残します、、、
《 AI企業のトップは、自分達は天才で、楽園を作っているのだと主張します。 しかし、私達がその楽園に招かれる事は、ありません。 》

では、番組は終了し、締め括ります!