【 負けるのが実態 】
2020年2月4日、イギリス議会上院でギャンブル産業に関する特別委員会が開かれ、運営企業の幹部達が招集されました。
運営企業の言い分としては、
雇用創出が増え・・・
多額の納税をしている・・・
など、お決まりの「経済効果」を訴えました。
更に、
規制を強めると海外のサイトに利用者が流れ、税収が減るなど・・・
脅迫めいた言い分・・・
も訴える始末です。

そして、ある運営企業の幹部は、次の証言をしました、、、
運営企業の幹部:
『 綺麗事は言いません。 顧客の99%は負け、プレーする(賭ける)ほど損をします。 』
そして、ある運営企業の元従業員は、次のようにコメントしています、、、
元従業員:
『 ごく普通の人が、軽い気持ちでドラッグに手を出して、止められなくなるのと似ています。 私の知る限り、ブックメーカー側は過度な利用を制限するなど、依存を防ぐ為の措置を講じていません。 (スポーツ賭博の仕組みは)勿論、いかさまです。 賭けに負けている人はキープして、勝っている人は排除したい。 その為にプロファイリングのような事をしています。 負ける者だけが歓迎されるビジネスです。 彼らが考えるのは、どうすれば客から最大限搾り取れるか。 』
そして、スチュワート・ケニーは、スポーツ賭博運営企業の元共同創業者でした。
しかし、次第に自分の仕事に「誇り」を持てなくなり、運営企業の株(式)を手放し、役員を辞任しました。
そして、次のように語ります、、、
スチュワート・ケニー:
『 運営会社側が利益の15%を依存症の対策に回せば、それは大きな一歩になるでしょう。 私は以前から対策に本腰を入れるべきだと取締役会に提案していましたが、全て聞き流されました。 結局、彼等が探しているのは、金の掛からない解決策なんです。 本気なら商売の仕方を変えるはずです。 今の政府が本気で改善に乗り出すとは思えません。 税収を増やす事に必死ですから。 業界を敵に回すような事は、まずしないでしょう。 』

では、二つ目は、「 AIの不都合な真実 」(2025年、制作フランス)です!
【 隠されている事実と真実 】
AI(人工知能)が機能する為に、AIに「学習させる」という話は聞いた事があるでしょう。
ただ、多くの人が、
AIをネットにアクセスさせると・・・
関連情報などを自動的に学んでいく・・・
と「誤解」しています。
そこで最初に、ドイツのヴァイツェンバウム研究所の社会学者・コンピューター科学者、ミラグロス・ミチェリの言葉を紹介します、、、
ミラグロス・ミチェリ:
『 いわゆる自立型AIでも、その陰にはデータ入力作業をしている大勢の人がいます。 この事は、ほとんど知られていません。 AIを運用するには、人間による膨大な作業が必要です。 多くの人手を要しているんです。 人工知能は人の労働の結晶とも言えるものです。 この事実が知られていないのは、おそらく意図的なものでしょう。 率直に言ってしまえば、人工知能・AIは素晴らしいというストーリーを作り上げる為です。 その為に、陰で人間が膨大な労働力を提供しているという事実は、隠されているんです。 』

そして、世界銀行のレポートによると、世界でデータ入力作業に従事している人は、少なくとも1億5千万人、最も多い見積もりでは4億3千万人に上ると報告されています。
【 AIに学習させる実態 】
AIに学習させるとは、具体的には画像やテキスト(文章)に「情報」を付け加える、アノテーションという作業を指します。
そして、この作業に従事する人がデータワーカーと呼ばれます。
しかし、ここで覚えさせる事が出来るのは、「ある時点」での情報に過ぎません。
故に、日々、アップデートをする必要性があり、それに伴い必要な情報量も増えるが為に、更に人手が必要になります。
そして、AIに「正しい行動」と「問題行動」の両方を覚えさせる必要性があります。
勿論、これを「判断」しているのはデータワーカーです。
そして、学習させる情報が緻密になればなるほど、AIの精度が上がります。
そして、データ入力作業を依頼する巨大IT企業の多くが、
グローバルサウスに外注
しています。
ちなみに、外注先には刑務所の受刑者が含まれる国もあります。

【 グローバルサウスへ外注する意図 】
グローバルサウスの明確な定義は無いものの、一般的には、
主に、新興国・発展途上国・第三世界と同様の意味で用いられ・・・
その多くの国が南半球に位置する事に由来・・・
しています。
ちなみに、経済的に豊かな国を「グローバルノース」と呼んでいます。
つまり、語弊を怖れず、グローバルサウスを率直に表現すると、
経済的に困窮している国
という事です。
そして、グローバルサウスに外注する意図は、
AIの発展と称した金儲けの為に・・・
最初から設計された(仕組まれた)ビジネスモデル・・・
と考えられています。

現に、データ入力作業は、先進国にはほとんど依頼されていません、、、