究極にして根源の水にまつわる問題 ~インドのシリコン・バレーに学ぶ~

【 日本と同じ不動産バブルと利権 】

ベンガルールのグローバルビレッジには、数百ものIT企業が集まっています。

特に欧米の多国籍企業の依頼を数多く受ける中、現在はビレッジ内の土地が不足しています。

しかし、IT業界は「更なる成長」を目論んでいます。

 

同じくベンガルール郊外にあるホワイトフィールドも急速に発展を遂げ、会社や住宅が続々と建設され、人口も増加中です。

故に、不動産デベロッパー(不動産開発会社)もIT企業と同様に急成長しています。

しかし、不法開発も相次ぎ、地価も上昇を続けています。

 

このように、建設用地が不足している中、デベロッパーは湖や貯水池の公有地に「触手を延ばし」始めました。

裁判所の判決(法律)では公有地の回復と保護の為に、公有地は他の目的で使用出来ないとしています。

 

 

しかし、行政はデベロッパーの不法開発を黙認しているどころか、賄賂を受け取って「見て見ぬ振り」をしています。

しかも、不法開発に加担する政治家も数多く存在します。

そのような政治家は利権を得る為に、デベロッパーのパートナーや株主になっています。

つまり、デベロッパーは政治内部に「巣くっている」のが現状です。

 

このような無秩序な都市計画により、ベンガルールの9割の湖や貯水池が枯渇し、汚染されました。

「現在」は、より遠方の水源や地下水で賄っているものの、それも次第に底を突き始め、雨不足も相まって水位は戻っていません。

「更に今後」は、数百キロ離れた山から水を引く為のパイプを敷き始めているものの、この事業にも「誰に」渡るか分からない大金がつぎ込まれています。

 

 

ところで、昨年は日本の株価もバブル期を越え、初の4万円台と騒いでいました。

しかし、今やメディアは「節目の」4万円台と称し、4万円を基準に上がった下がったと喧噪を煽っています。

権力と同じく、

 

右肩上がりの経済成長は幻想である

 

という事実と真実に、どうして気づけないのでしょうか???

あるいは、気づいていながらも、見て見ぬ振りをしているのでしょうか???

 

 

【 見放される農家と農作物 】

ベンガルール周辺の村では農業用水も不足し、雨不足による干ばつで、農作物が充分に育たない状況が続いています。

そこで、井戸を新たに掘ったものの、思ったより水が出ず、借金で多くの自殺者まで出ています。

故に、農家が成り立たなくなり、廃業した多くの農民がスラム街での生活を余儀なくされています。

しかも、2年ごとに100万人増加しています。

 

一方、飲料水の供給が最優先されるのは致し方ないものの、残りの水はIT産業などへ「優先的に供給」されているのが現状です。

このような不平等や理不尽により、運動や抗議活動も増え、中には暴徒化も頻繁に起こっている状況です。

 

ところで、日本でも雨不足や、逆に過度な雨量で農作物に影響が出ています。

そして、昨年来から米の高騰も続いていますが、昨年秋口に政府は「間もなく落ち着く」と発表しましたが、現実は全く違います。

しかも、米の収穫量は前年度比で増えています。

 

このような事態が引き起こされている原因が、

 

米価の高値を見込んだ、一部業者の買い占め(作為)に加え・・・

更なる高値になるまで、流通させない(不作為)市場操作・・・

 

にあります。

 

 

これも、皆まで言うなですが、

 

今だけ 金だけ 自分だけ

 

愚かな体現です、、、