コミュニケーションから生まれる協力という魔法 ~アポロ13号より~

【 感情が渦巻く現場 】

事故後に管制室を指揮したのがフライトディレクターのグリン・ラニーです。

ラニーが一番最初に取り掛かったのがアポロ13号を地球に戻す為の「ルートを発見」する事でした。

そして、事故後の管制室の状況についてラニーは語っています、、、

 

ラニー:
『 皆、凄く感情的になっていて「今すぐ反転させろ! 地球に帰らせろ!」と、もう分析も何も関係なかった。 』

 

 

この時、既にアポロ13号は月へ近づき過ぎていて、月の引力の影響を受けていました。

月の引力を振り切って反転する事が可能か否かをラニーは専門スタッフと「冷静に検討」した所、無理と判明します。

計算上ではアポロ13号には反転出来るパワーが残っていませんでした、、、

 

ところで、TOPICSでは「(過度な)感情よりも理性の活用を」と伝えていますが、それと同時に「喜怒哀楽」も大切で必要と伝えています。

そして、

 

コミュニケーションで最もトラブルになりやすいのは・・・

意見や見解の相違である事は少なく・・・

お互いに敢えて避けている「隙間(話題)」に生じやすい・・・

 

とも伝えています!

 

 

【 急がば回れの活用 】

パワーが残っていないアポロ13号に残された「選択肢は一つ」しかありませんでした!

地球へ戻る距離は「長く」なるものの、予定通り月へ向かい、月の裏側を周って月の引力を「利用」するルートです。

月の引力を「利用」する事で「加速可能」となり、最小限のパワーで地球に帰還出来る計算が導き出されました。

 

ところで、TOPICSでは「(過度な)二者択一に陥らないように」と伝えていますが、時には選択肢が一つしかないケースもあるでしょう。

そして、私達は数多くの選択肢がある中でも「常に一つの選択と決断」を下しています!

「矛盾」して聞こえるでしょうが、選択と決断の源にあるのが「真の動機」です。

 

そして、「柔よく剛を制する」との言葉があります。

これは「相手の力を利用」する為には「しなやかさ」が役立つという意味です。

ただ、その為には、

 

相手や状況をつぶさに観察する

 

という事が必須です。

最近は「インスタント思考」の弊害も多々生じていますが、「急がば回れ」を想い出して下さい!