自分を傷つける「短気は損気」の真意とは ~怒りを演じて味方につける~

では、ここからは「メタファー(物語や比喩や暗喩)」の活用として、漫画本『 美味しんぼ 』(作:雁屋 哲、画:花咲アキラ、小学館)から第44巻掲載の「心の傷 前編・後編」を眺めていきます!

 

【 喧嘩の発端 】

主人公の山岡士郎と同僚の栗田ゆうこが結婚する事になりました。

これにより、山岡の父は海原雄山ですが、ゆうこにとっての義父になる事も意味しています。

そして、山岡と海原雄山は確執を通り越して、年がら年中、常に喧嘩している状態です(笑)

 

すると、自分達の披露宴で「究極のメニュー」を完成させろ!!!との業務命令が下りました!

山岡とゆうこは色々思案しますが、これ迄の膨大なメニューの中から何を選んで良いか分からなくなり悩んでいました。

すると、ゆうこが山岡に話します、、、

 

 

【 山岡とゆうこの大喧嘩勃発!!! 】

ゆうこ:
『 今まで「至高のメニュー」と対決してきて、海原雄山 氏のすごさは思い知らされてきたわ。

  私たち、本当に後世にまで残る文化遺産として「究極のメニュー」を作るとしたら、海原雄山 氏の助力を得る必要があるわ。 』

 

勿論、山岡は猛反対しますが、自分達の上をいくものがあれば「究極のメニュー」自体がになるとゆうこは「理由」を話します。

ゆうこ:
『 今までのいきがかり上、海原雄山 氏に協力を求めるのは辛いし、断られるかもしれない。

  でも、本当に良心に恥じずに、これが究極と言い切れるものを世界に示すためには、海原雄山 氏の協力を得ることが必要だわ。

  海原雄山 氏は山岡さんより優れたものを持っている、ただ一人の人間なんだから、、、 』

 

ゆうこの「正論」に山岡はどうしても納得出来ず、ゆうこが更に考えを聞いて欲しいと話しても、

山岡:
『 聞きたくない! 雄山なんかくそくらえだ!

  この期に及んで君がそんなこと言い出すとは思わなかった! 裏切りだよ!

  結婚も考え直さなきゃな! 』

 

山岡はその場を立ち去ってしまいました、、、

 

山岡と海原雄山の確執は根が深く、心の傷も長期に渡っている事からも、その場に同席していた知人が今回はゆうこの方が間違っていると諭(さと)します。

ゆうこも自分の言動を振り返り、自分の非を認めつつも、この先どうして良いのか分からなくなってしまいました、、、

 

 

すると、ひょんな場所で海原雄山に出会ったゆうこは、「究極のメニューに協力して欲しい、そして山岡と仲直りして欲しい」と海原雄山に頼み込みます。