教え教わるという繋がりと重なり ~三原マジックより~:前半

そして、三原マジックの《 直接の 》継承者として仰木 彬(あきら)氏(1935~2005)が取り上げられます。
仰木 氏は実際に三原 氏の元でプレーし、引退後は同じく三原 氏の元でコーチを務め、《 後に 》監督になっていきます。

ご存じの方も多いかもしれませんが、トルネード(竜巻)投法でメジャーリーグでも活躍した野茂 英雄さんであったり、同じくメジャーリーグでも活躍した振り子打法のイチローさんであったり、選手の個性(投げ方や打ち方など)を最大限尊重し育て上げた事でも有名です。

このような仰木 氏の手腕は仰木マジックと称されるようになっていきますが、この本質として語られているのが《 適材適所 》を見抜くのに長けていた点と言われています。

 

ところで、野球選手などに限らず、色々なお仕事の場面でも、「適」を評価し判断する為には「材」の存在が前提となります。
そして《 人材 》との言葉もありますが、

 

この「材」とは自らをアピールし表現する事で「適」を見出して貰う事が必要であり・・・

その為のアピールし表現するとは自らの「思い・言葉・行動」の一貫性を保つ!

 

という事で可能になります!
そして、このような評価や判断という視点では、2023年2月4日の第444回目のTOPICS『 評価し評価される事の難しさ 』も参考になるかもしれません(笑)

 

そして、三原マジックの《 間接の 》継承者と言われるのが栗山 氏になります。
と言うのも、栗山 氏がプロ野球選手となった1984年に三原 氏は他界している為に栗山 氏と三原 氏は《 直接の面識がない(逢った事はない) 》からです。

そして、栗山 氏は引退後にスポーツキャスターなどで様々な人達からお話や経験談などを聞いて学び取っていきますが、そのような折りに三原 氏の弟子でもあり義理の息子でもある元 西鉄の怪童と言われ、三原 氏の元でプレーしていた中西 太 氏(中西 氏は三原 氏の長女と結婚)から三原ノートを貸して貰ったという《 》が紡ぎ出されていきました。

そして、栗山 氏は2011年に北海道日本ハムファイターズの監督に就任し、現在のメジャーリーグで大活躍している大谷 翔平さん2013年のプロ1年目から二刀流として起用したりなどをしていきました。

 

では、ここで少し栗山 氏に焦点を当てて眺めて参りますが、繰り返しになりますが《 美談 》という性質で捉えない事が肝要となりますので!

実は栗山 氏はメニエール病による眩暈(めまい)でプレーが続行出来なかった為に29歳で引退しております。
それに関する栗山 氏のコメントです。

 

栗山 氏:
『 凄い未だにコンプレックスがあるので、要するに、野球選手としてちゃんとした選手になれなかったっていう、大好きな野球で上手くいかなかったっていう。
  で、それは(他の)人がじゃなくて、自分が一番分かっているので、何とかしたいという風に思っているだけで、自分の事を。 』

 

ところで、最近の世の中や社会では『 経験した事もないくせに偉そうな事を言うな(意見するな)! 』などの論調も多々見受けられます。
確かに経験は財産でもあり貴重なものではありますが、このTOPICSでも幾度もお伝えしておりますように、

 

自分一人(一生)の経験なんて・・・たかが知れている・・・

だからこそ《 想像力 》を活用しつつ・・・

《 他人事 》を《 自分事 》として役立てていく事が大切となる!

 

経験がないから《 自らの考えや意見 》を述べられない(拒否や話を遮られてしまう)、経験がないから《 (上司等が部下の)ミスや失敗を怖れて 》経験させない(経験させて貰えない)などは、特にお仕事をしている方におかれましては《 身につまされる 》ような経験はあるかもしれません。
また、このような事は子育てでも同様に当てはまるかもしれません。
獅子は我が子を千尋の谷に落とす」などの極端な事は必要ありませんし、また、悪い意味での「自己責任」ではなく、

 

自律・自立(を促し目指すという事)が大切で必要!

 

というのはあらゆる場面での「教え教わる」でも当てはまります!