思考と言葉と文字の関係 ~人間と動植物でも同じ!?~:より丁寧なコミュニケーションへ

では、進めて参りますが、現在判明している(発見されている)最古の文字は約5,500年前のものになりますが(故に、現在の所では文字の誕生は約5千~6千年前と一応は考えられています)、ホモ・サピエンスの歴史は約20万年前から始まったとされており、この事から、これ迄の経過(人類の歴史)の中で97%以上は文字を持たずに生活して来た(話し言葉だけでコミュニケーションを取って来た)という事になります。

ただ、開発された文字というのは、特に当初ではいわゆる歴史書などのように、権力者にとって都合の良い言い分(言い訳)を伝える為のものが主流であり(文字の負の側面)、今のように多くの人が文字の読み書きを出来るようになったのは、僅かここ数百年ほどの事象です。

 

ところで、先程の最古の文字が発見された場所は現在のイラク東部辺りであり、そこはメソポタミア文明誕生の地でもあり、その文明の中でも最大級の大きさを誇っていた約6,000年前のウルクという都市の遺跡からの出土でした。
そこで出土され文字とは「原くさび形文字」と呼ばれる、簡単に言えば「絵」(のようなもの)でしたが、まさに今で言う所の「絵文字」です(笑)
そして、これと同じ事が中国において誕生した「甲骨文字」にも当てはまり、これが後に「漢字」へと発展していきました。

 

そして、当初の文字というのは数を数える事が主な目的であり、それが故に経済活動の為に用いられるようになっていった事が普及した発端と言われております。
そして、文字として表現する事で、複数人の間でも正確な情報を共有する事が可能となっていきました。
今で言う所の組織においては不可欠!?のマニュアル作りが可能となったと言えるかもしれません(笑)

そして、この当初の文字の誕生から約300年ほどで約1,500~2,000ほどの絵文字が生み出されていき、メソポタミア文明の少し後、エジプトでは「ヒエログリフ」という別の文字が誕生しますが、これも同様の絵文字でした。

 

そして、ここから時を経て約3,500年前ほどに「原カナン(シナイ)文字」に変化していき、更に「フェニキア文字」へと形を変え、それらがギリシャやイタリア半島へと伝わって、これらは後に現在の「アルファベット」と呼ばれる文字になっていきました。

このアルファベットのABCのように「音だけを表し一字で意味が分からない」ものを「表音文字」と言います。
一方の「一字で意味が分かる」ものを「表語文字」と言います。
故に日本語では「漢字は表語文字」となり、「仮名(かな)は表音文字」となります。
ちなみに、今このTOPICSを「文字」として書いておりますが、何か不思議?妙な?気持ちに私はなっておりますが(笑)

 

そして、表音文字があればどんな単語でも書けますが(例えばローマ字26文字でほとんど全ての会話が出来る)、表語文字を使って表現しようとすると、文字をドンドン作らざるを得なくなっていきます(単語の数だけ必要になる)

ちなみに、実際に現在の世界では表音文字のみの国がほとんどであり、表語文字が残っている(活用している)国は中国や台湾や、そして日本などのごくごく限られた国しか存在していないそうです。
そして、その中でも日本語というのは表音文字と表語文字の《 両方 》を組み合わせて活用する、とてもユニークな文字だそうです(笑)

例えばこの番組では、「おいしい(ひらがな)」・「オイシイ(カタカナ)」・「美味しい(漢字)」との使われ方が紹介されておりましたが、皆さんはそれぞれの文字に、どのような違いや印象などを抱くでしょうか???(笑)

 

そして、番組では文字の最大の特徴(利点)として『 (私達の脳以外の外部記録装置として)無限の情報を無期限に保存や伝達出来る 』と紹介されておりました!

聞き慣れない「言葉や文字」も出て来た事で、少々難しく感じたかもしれませんね!?

では、この番組からの紹介はここで終了ですが、最後に「遊び心」から番組で紹介されていた、一瞬しか表示されない文字の判読実験をここにも掲載してみます(笑)