妖怪から学ぶスピリチュアルなどの様々な視点(笑):前半 ~見えぬものへの尊び~

○ 川赤子(かわあかご)
『 家を出て少し歩くと、カモメもいないのに、やたらカモメのような声がする。 俺がキョロキョロしていると、のんのんばあは、あれはかわあかごだと言うのだ。 かわあかごはあちらだと思うとこちら、こちらだと思うとあちら、というように声が聞こえる。 姿を見た者はない、とのんのんばあは真面目な顔で説明した。 』

 

この「かわあかご」は先程の「すなかけばばあ」と「こなきじじい」をミックスした《 反映 》とも取れますが、一つには《 天の邪鬼(あまのじゃく) 》との性質も兼ね備えています。

そして「いったんもめん」の箇所では「魂(意識)の器」とのコメントも致しましたが、言わば「見かけと行動が伴っていない」という事にもなります。

つまり、これが《 魂の年齢と肉体の年齢は違う 》との視点になります。

 

ちなみに、アダルトチルドレンとはアルコール依存症の親の元で育てられ、それが原因で大人になってからも何かしらの問題を抱えている(そのように感じてしまう)人というのが本来の意味ですが、最近の一般的な捉え方では「子どものまま大人になった自分(大人になりきれていない自分)」インナーチャイルドとは「大人の自分に同居している子どものままの自分」となりますが、どちらにも《 理由(その人の人生のストーリー) 》が存在しています。

そして、繰り返しですが他の人に一番見えやすい(理解されやすい)のが《 行動を通す 》という事になります!

 

○ 白容裔(しろうねり)
『 傍らの廃屋でも覗いてみようとすると、行くでねぇ!のんのんばあが手を引いた。 どげしてだ?と俺は聞いた。 ああいう所にはしろうねりという古雑巾のお化けがいて、首に絡み付くから覗いちゃいけん!と言うのだ。 のんのんばあがあまり迫力ある顔で言うから、俺も止めにした。 』

 

昔から肝試しなどはよく行われていましたが、中には廃墟になった病院やホテルなどに出向き、幽霊の写真や動画などを撮影しようとの強者(つわもの)!?も後を絶ちません。
専門家の調査などであれば別ですが、このような「行動」は絶対にお止め下さい!
とても危険です!!!

何故かと言いますと、そのような所にいる霊というのは、本来はその場所(病院やホテルなど)とは縁もゆかりもないケースがほとんどです。

 

では、何故、そのような所に霊がわざわざ!?出向くのかと言いますと、薄暗い廃墟のような《 心象風景という思い 》を抱いているからこそ、フラフラとそのような(似たような)場所に霊も《 自然に引き寄せられてしまう 》からです。

いわゆる《 未練や執着 》と言われるものの《 為せる業 》とも言えますが、「ついつい~~」と言うのは皆さんも経験のある事でしょうし、私にも勿論あります(笑)

 

では、そのような場所にわざわざ出向く(生きている)人間の《 真の動機 》とは、一体全体どのようなものなのでしょうか???

SNS等に投稿して目立ちたいなどの《 承認欲求 》なのでしょうか???
はたまたYouTubeなどで稼ぎたいという《 今だけ 金だけ 自分だけ 》なのでしょうか???

 

誰もが自分の住んでいる家や部屋に見知らぬ人が侵入して来たら抵抗する事でしょう!
また、この世では「生きている人」のプライバシーや個人情報に関しては、時に過度にヒステリックに叫ばれたりもしますが、死んだからと言って(すぐに)その人の《 個性(性格や思考) 》が変わる訳では全くありません

言わば、霊にとっては《 心や思いの中に土足で踏み込まれている 》のと同じです。

 

そして、「借金で首が回らなくなる」などの表現もありますが、この「しろうねり」が絡み付く首というのは《 生命の象徴 》とも取れます。

お仕事などでは残業代さえも支払われずに「ぼろ雑巾のようにこき使われる」というケースも後を絶ちませんが、《 逆もまた真なり 》との視点を活用してみると、ぼろ雑巾の(ようにこき使われた)《 末路(行く末) 》を考えた際には、他の様々な《 選択肢 》が浮かんで来る事でしょう!