妖怪から学ぶスピリチュアルなどの様々な視点(笑):前半 ~見えぬものへの尊び~

そして、特に後年の水木さんは江戸時代頃の古い文献などを調べたり、ご自身では妖怪採集と称し世界各地を巡って妖怪画の製作にも取り組んでいきました。

例えば、江戸時代の浮世絵師の鳥山石燕が描いた『 画図百鬼夜行 』に載っている妖怪の絵に刺激を受け、それを《 真似(まね)ぶ 》事をしていったり、民俗学者である柳田國男の『 妖怪談義 』などの文献も丹念に読み込み参考にしていたそうですが、この文献には妖怪の《 絵 》は掲載されておらず、《 言葉 》だけであったので、自らの《 想像力や発想 》で妖怪の姿を描き、描いた妖怪の絵に更に《 解説 》を加えていった事などは、水木さんのオリジナリティー(特徴)の一つになっていきました。

故に、ゲゲゲの鬼太郎では文献などに掲載されている妖怪も登場しますが、物語の《 ストーリー(事情や背景など) 》から「ねずみ男」などは水木さんの創作として登場させたそうです(笑)
このように、水木さんにおきましては、

 

幼少期からの好奇心などの「思い」を胸に抱き続け・・・

文献などの「言葉」から「想像力や発想」を膨らませ・・・

視覚に訴える絵の製作という「行動」に結び付けていった!

 

とも言えるかもしれません(笑)

では、ここからは日曜美術館(Eテレ)という番組の『 水木しげるの妖怪画 』の回を素材として活用し、この番組で紹介されていた幾つかの妖怪の解説と同時に(番組内での紹介とは順不同になります)、そこに私なりの視点を加味して参りますが、このTOPICSも《 絵 》という《 視覚 》に訴える素材ではございませんので、ここからお伝えしていく《 言葉 》に皆さんなりの《 想像力や発想 》を用いて《 膨らませ 》、水木さんのように《 真似(まね)ぶ 》という面も宜しければ試してみて下さい!

 

そして今回のテーマの《 輪郭 》に関しましても、ここ迄ではまだまだ把握しづらい事と思いますので《 手始め 》から入って参ります!

コロナ禍では「アマビエ」という妖怪の絵が流行!?再登場!?しましたね(笑)
この「アマビエ」は『 病気が流行したら私の写し絵を早々に人々に見せよ 』と伝えたと言われておりますが、《 他人は自分を映す鏡 》や《 人の振り見て我が振り直せ 》との面に「繋がって」「重なって」いく視点でもあります。

何とな~く今回の進め方は分かって頂けた感はありますでしょうか???(笑)

 

○ 塗壁(ぬりかべ)
『 柳田國男の「妖怪談義」によれば、筑前、福岡県の海岸に出た事があるという。 夜道を歩いていると、急に行く先が壁になり、どこへも行けなくなってしまう。 棒で下を払うと消えるが、上の方を払ってもどうにもならない。 』

 

私達の誰もが人生においては壁にぶつかったり、先が見えなくなるなどの経験はあります。
そして、そのような壁に幾ら抗(あらが)おうとしてもビクともしない!という経験もあるかもしれません。

壁に出くわした時は左右の道に目を向けるなどの《 方向転換(視点を変える) 》も有効ですし、『 棒で下を払うと消えるが、上の方を払ってもどうにもならない。 』との解説にもあったように、一端立ち止まって自らの《 足元を見つめる 》や《 足元を固める 》などが示唆されますが、このような事も《 (それ迄の)振り返り 》をしてこそ可能となるものです。

なぜなら《 振り返り 》とはこれ迄の歩んで来た道(人生)を再確認(再認識)する事であり、それが出来て初めて《 今の自分の立ち位置 》を知る事が出来るからです!

 

○ 野衾(のぶすま)
『 昔、高知県に出現した妖怪で目の前に壁のように立ち塞がり、その大きさは上下左右とも果てしなかったと言う。 のぶすまに出逢った時は、慌ててはいけない。 腰を下ろしてのんびりしていると、やがて消えていくそうだ。 』

 

この「のぶすま」は先程の「ぬりかべ」と似ているとも言えるでしょう。

故に、一言加味するとすれば、朝には《 思い立ったが吉日 》という「思い」を抱き、昼には《 人事を尽くして天命を待つ 》との「言葉と行動」に出来る範囲内での最善を尽くし、夜にはその日の「振り返り」をしたら《 果報は寝て待て 》とのように「放念」してグッスリ眠る!!!というのが心身の健康(健全)にも良い事です(笑)

すると、自ずと「新しい朝」がやって来ます!!!

そして、成長は「螺旋状」に進んで行きます!!!