孔雀王に見る光と闇の統合 ~利己主義と利他主義もサイクル(循環)で統合出来る~

弟の明(あきら)

そして、

姉の朋子(ともこ)

 

です、、、

 

【 慈覚と裏高野の対立 】

こうして慈覚に家族が出来ますが、女性は冥府に属するために人の世には出てくる事が出来ません。

冥府の井戸の底で家族共に幾月年を過ごしていた所、ある日、裏高野の退魔師達が明と朋子を抹殺しにやってきます。

実は、明と朋子は闇の子が誕生すると言われる大凶星の日に生まれていたのです、、、

 

慈覚は退魔師達を説得しようと試みますが、それも叶わず明と朋子は抹殺されそうな状況に陥ります。

しかし、抹殺するよう退魔師達に命じた裏高野の最高位である座主は、それと同時に自らの二人の子に一つの命令を下していました。

それが、

 

兄の日光には・・・闇の(子の)抹殺

そして、

妹の月読には・・・闇の(子の)救済

 

 

【 慈覚の決断 】

裏高野を説得出来ず、このままでは親子皆殺しにされてしまう状況です。

すると女性は慈覚には子ども達を守るよう話し、そして明と朋子には名前に込めた思いを伝え、3人を救うべく遠く地の果てへと飛ばします。

別れ際に思いを伝えながら、、、

 

明という名前には「光」を司る「日」という字・・・どんなに辛い時にも決して失われない希望を意味するように・・・

そして、

朋子という名前には「闇」を司る「月」という字・・・光と闇の二つの力が仲良く一つに結ばれるように・・・

 

【 慈覚に突け込む闇の勢力 】

裏高野から命を狙われ続ける親子3人の果てしない逃避行が始まります。

逃避行を続けていく中、幾重もの人の命が犠牲となっていきました。

すると、疲れ果てた慈覚の心に闇の声が語りかけてきます、、、

 

〝 光と闇は相容れず、共存する事は出来ないが・・・どちらか一方だけであれば・・・もう一方は助かる 

 

疲れ果てた慈覚の心は闇の言葉を真に受け、朋子を殺そうとし、、、実際に手を下したその瞬間、、、慈覚は気づきます、、、

光と闇などそもそも無く、

 

慈覚が朋子を殺した時・・・それこそが・・・朋子という闇を生み出した瞬間である・・・

 

と、、、

更に、それを見ていた明からも光を奪い去ってしまいました、、、

そして朋子は闇の勢力により記憶を封じられ、幽閉されてしまいます、、、

 

【 師たる慈空との出逢い 】

一方の明は裏高野で慈覚の師たる慈空により記憶を封印され、慈空の元で「孔雀」と名付けられ退魔師として育て上げられていきます。

これが太古の昔、孔雀王と天蛇王に宿った子の血により、

 

孔雀(明)は・・・光の守護神たる孔雀王の宿命を背負い・・・

そして、

朋子は・・・闇の盟主たる天蛇王の宿命を背負い・・・

 

光と闇が分離され、かつ、同時に存在する状況と成り果てます、、、