より大きなテーマから解決の糸口を掴む ~完璧主義のケースから~

第145回:『 より大きなテーマから解決の糸口を掴む ~完璧主義のケースから~ 』
【 参照キーワード:解決の糸口、完璧主義 】

S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング)の瀬川です。

ここ最近は、世界情勢において何とも不穏な空気感が漂い始めていますが、こういう時こそ、冷静で理性的な視点を持つ姿勢が大切になってきます。
そして、TVなどから流されているニュースを鵜呑みにすることなく、どこに真実があるのかを見極める目を持つということも同時に必要になってきます。
そして、物事や出来事においては、大きかろうと小さかろうと同じ本質が反映されているという点と、それは同時に、私達自身の身近な日常にも反映されており、心の内にも当てはまるという観点から、今回は「より大きなテーマから解決の糸口を掴む ~完璧主義のケースから~」というテーマで進めて参ります。

 

そこで、ある一つの奇妙?と思われる架空話をご紹介致します。

ある男性が外を歩いていました。
すると、その男性は呼吸をする度に、白い、あるいは、灰色に見えるものが口から出ていることに気づきました。
身体の中から煙のようなものが発生しているのでは?と思い、その男性は若干パニック気味になっていました・・・
そのように動揺している姿を見かけたある女性が声を掛けました。
そして、その女性は男性の事情を聞いて男性に説明をし、男性はすぐに合点がいき、落ち着きを取り戻しました。

 

このお話が何を意味しているのかお分かりになりますでしょうか・・・?

答えはとても単純でシンプルです。
その男性は冬の寒い中、外出をしていただけです。
冷蔵庫のような気温の低い外なので、口から吐き出す呼気が白くなっていただけです・・・

 

このお話はとても単純でシンプルであり、このようなことは当たり前であり、奇妙すぎて架空話にもならない、と思われるかもしれません。
しかし、悩みや何かしらの渦中にいる時、人はこのような当たり前のことにも気づきづらく、そして、そのような当たり前と思える意識を向ける余裕もない、というケースは往々にしてあります。
気づいてしまえば何でもないことになりますが、それに気づくまではパニックになってしまうような心持ちというのは実際にあることです。

 

では、ここからは身近にあるケースで進めていきます。
あなたが「人前で上手く話すことが出来ない」という悩みを抱えているとします。
これを解決するためには、どのようにしていけば良いでしょうか?

 

一般的には原稿を練り直し、何度も練習する。
そして、とにかく場数を踏むように経験を積む、ということが考えられるかもしれません。
しかし、何度も練習をし、場数を踏んでも同じ悩みに辿り着いてしまいます。
それでは、ここから先はどうすれば良いのでしょうか?

 

このようなケースでは幾つかの「大きなテーマ」が隠されています。
あるいは、「大きなテーマ」に辿り着いていないが故に、悩みと感じてしまっているということです。
では、幾つか見ていきましょう。

まず、一つとして考えられるのは、

 

極度の完璧主義である

 

という大きなテーマです。
周りの人からは上手く話せていたよ、といつも言われるのにどうしても満足出来ない・・・
練習では1秒と違わず時間内に話を納められるし、汗一つかかずに話せるのに、実際の場では3秒ほど話が終わるのが遅れたり早くなったりしてしまう・・・しかも、若干汗をかくほどに、リラックスして話せていない・・・など

あるいは、もう一つ考えられるのは、

 

全ての人を納得させなければ気が済まない

 

という大きなテーマです。
100人の人が話を聞いてくれたが、ただ一人の人が自分の話した意見と違う見解を伝えてきた・・・
自分の話は完璧で、誰もが賛同してくれるはずの内容なのに・・・

また、100人の人が目の前で聞いてくれていたが、ただ一人の人があくびをしていた・・・
自分の話の内容は退屈を感じさせるような低レベルのものではないはずだ・・・

 

いかがでしょうか?
人前で上手く話せないという点に関しては、緊張のあまり声がうわずる、あるいは、少しどもってしまう、などのケースも勿論あります。
しかし、少なくとも上記の二つのケース「極度の完璧主義」あるいは「全ての人を納得させなければ気が済まない」というケースでは、どれほど原稿を練り直し、どれほど練習すれば悩みが解決するのでしょうか?