変化のプロセスはわらしべ長者? ~不安などの感情の揺れ動きへの対処法も~

「不安」の数値が「9」の感情を味わっている

 

という状態です。
この時、あなたは「不安」が「10」の状態であると思い込んでいますが、実際は、

 

以前と比較しても「10」から「9」という、「1」減った状態

 

にあるということです。
そして、ここで何かの本を読んだり、あるいは、再度カウンセリングを受けたとします。
そして、新たな何かに気づき、あるいは、さらに役立ちそうな言葉や方法を手に入れます。
すると、あなたの

 

「不安」の数値は「7」

 

という状況に改善されていきます。
前よりも気分や調子が良くなり日々の生活を送っていきますが、以前と似たような出来事や状況において「不安」を感じ始めます。
そして、ここで味わっている

 

「不安」の数値は「8」

 

という状態になっています。
ここまでで、ある一定の法則というのを見抜けましたでしょうか?
ここでの一定の法則、つまり、「不安」という感情が変遷を辿る「変化のプロセス」の数値は、不安を感じている時を「☓」とし、調子が良い時を「〇」と表すと、

 

10(☓) → 8(〇) → 9(☓) → 7(〇) → 8(☓) → 6(〇) → 7(☓) → 5(〇)・・・・・

 

というように、増減を変遷して辿っているということです。
つまり、緩やかな「山あり谷あり」のような曲線を経ていくということです。
そして、実際には「☓」という不安の状態は最初の「10」の時のみです。
従って、上記の一定の法則の「9(☓)」「8(☓)」「7(☓)」の状態は、正確には「9(△)」「8(△)」「7(△)」ということです。
なぜなら、あなたが変わろうと「決意」を持ち、何かしらの「行動」を取ったことによって、

 

「不安」は変わらざるを得ない

 

という動力が働くからです。
つまり、あなたが元に戻ったと思い込んでしまう「不安」の状態は、元の「10」ではなく、

 

必ず「10」よりも減った数値・状態、であると理解する

 

ということがとても大切になってきます。
なぜなら、あなたが元の状態に戻った、あるいは「不安」が「10」の状態だと思い込み続けてしまうことで、実際にあなたは「不安」が「10」の状態を味わってしまうからです。
このようなことが起こるのは、

 

良くも悪くもあなたは不安が「10」の状態に慣れてしまっている

 

という側面が無意識の元で働いています。
なので、あなたが「決意」し、何かの「行動」に移すことで、「不安」は必ず「変化のプロセス」を辿らざるを得ず、「不安」を感じた時でも以前の「不安」とは量も質も違い減少していると理解して下さい。

 

そして、この「変化のプロセス」が何故このような緩やかな「山あり谷あり」のような曲線を辿るのかというと、例えば「不安」が「10」から「5」へ、あるいは、「不安」が「10」から「3」へと辿るとすると、

 

変化の度合いが極端であればあるほど、良くも悪くも心と体に衝撃を感じてしまう

 

からです。
今まで良くも悪くも「不安」が「10」の状態に慣れてしまっている状況の時には、急激な変化というのは心と体に負担を感じやすくなってしまいます。
故に、私達の心と体というのは、自分に負担を与えぬよう、緩やかに「変化のプロセス」を辿るというケースが圧倒的に多いです。
勿論、個人差があることと、それぞれの状態が全て同じではありませんので、その人が負担を感じない範囲で、「不安」が「10」から「5」「3」に変化を遂げていくこともあり得ます。

そして、多くの場合、「不安」が半分程度の「5」を下回っていくと、心や体への負担も減るという意味合いで、