潜在意識は憶えている ~ イップスなどの症状とヴィパッサナー瞑想 ~

「今」思っているよりも、少し大胆に行う

 

ということが挙げられます。
これは、すでに潜在意識(無意識)の中に、過度な慎重が組み込まれてしまったため、これを徐々に緩めていく効果があります。
そして、それを行えたら、次の時も、

 

「今」思っているよりも、少し大胆に行う

 

ということを繰り返していくということになります。
そのように行っているうちに、徐々に「本来の自分を取り戻して」いきます。

この仕組みは、私達がいったん自転車の乗り方を覚えた暁には、逆に、自転車の乗り方を忘れる方が遙かに難しいことと同じです。
なお、ここまでのケースは、あくまで今まで行えてきたことが出来にくくなっているケースであり、今まで出来なかったことを「少し大胆に行う」ことですぐに出来るようになるものではありません
また、最近の高齢者による運転事故などの一つの原因のように、年齢の経過と共に身体的、あるいは、認知的な力が弱まりつつあるものを「少し大胆に行う」ことで快復させる手法ではありません
逆に、重大な事故に繋がる可能性もありますので、誤解のないようご了承願います。

 

そして、先ほどコメントしました「本来の自分を取り戻して」いくというポイントを実現するのに役立つ効果的な方法の一つに「自己暗示」があります。

ところで、以前のTOPICS「「歯」とヒーリング」において、私自身の抜歯の体験を掲載しました。
抜歯をして少し経た後、何となく歯の噛み合わせが上手くいかないなぁと感じる時がありました。
そして、色々噛み合わせを模索しているうちに、本来の噛み合わせを忘れそうになっている自分に気づきました。
そこで、私は、

 

噛み合わせが最善の状態を取り戻している

 

という「自己暗示」を、寝る前に1週間ほど行いました。
そうこうしている内に、本来の噛み合わせの状態に自然と戻っていきました。
なお、抜歯などで長期間歯が無い状態が続くと、実際に歯の場所が移動するケースがありますので、歯医者さんに確認してもらうことも必要です。
私の場合でも、歯医者さんに噛み合わせを診て貰った上で問題ないとのことでしたので、精神的及び心理的側面からのアプローチとして「自己暗示」を活用したというケースです(勿論、実際の治療と「自己暗示」を併用することは全く問題ないですし、予想以上の実感を得られるかもしれません)。

ここまでのケースにおいて活用している仕組みは、

 

潜在意識は憶えている

 

という点です。
「イップス」など、本来、出来ていた事柄が、慎重になり過ぎることにより上手くいかなくなったなぁと感じる際は、

 

〇〇(あなたの気になっている症状や動作など)が最善の状態を取り戻している

 

という「自己暗示」も活用してみて下さい。
そして、もう一つのテーマである「ヴィパッサナー瞑想」に繋がっていきます。

「ヴィパッサナー」とは、

 

物事をありのままに見る

 

という意味です。
先ほどまでは、物事を慎重にやり過ぎることでのある種の弊害の側面でしたが、この瞑想法は、それを逆手に取った手法とも言えます。
この瞑想法は、例えば目の前のテーブルに置いてあるペットボトルの水を手にするケースを見てみます。

 

目の前のテーブルにある水を取ろうとする時、

まず、肩がほんの少し先に動きます、、、そして、その後少しづつ肘を伸ばしていき、、、手首がペットボトルを握れる状態に傾け、、、最後にペットボトルを握る指の動きへと、、、

 

という風に、一つ一つの動作を意識していく瞑想法です。
ペットボトルを手にするまでの時間は通常であれば数秒ですが、これを数分掛けて、自分の体の動作を意識しながら行うという方法です。
これは先程来の「イップス」の原因にもなりそうな方法ですが、これを逆手に取るように、普段意識することのない自分の体や動作をありのままに見ることで、「今」に集中出来るようになり、また、その間は雑念などを消しやすいという効果があります。

 

瞑想というと、多くの方は座禅のような格好をし、「無」になろうと目を閉じたりする方法が思い浮かぶかもしれません。
勿論、このような方法も効果的ですが、ほとんどの場合、色々なイメージや考えが浮かんできて、そして、知らぬ間にそのイメージや考えに捕らわれ、巡り巡って、、、終いには眠たくなってくる、、、などのように、難しいと感じる方が多いと思われます。
そのような場合には、このような「ヴィパッサナー瞑想」を試してみて下さい。
長く行う必要はありません。
ほんのちょっとした動作を、数分かけて見つめてみるだけで大丈夫です。

そして、ここまでの「自己暗示」も「ヴィパッサナー瞑想」のどちらも、