伝言ゲームとクリティカル・ファキュリティー(判断のフィルター)

第87回:『 伝言ゲームとクリティカル・ファキュリティー(判断のフィルター) 』
【 参照キーワード:伝言ゲーム、クリティカル・ファキュリティー、判断のフィルター、潜在意識、顕在意識 】

S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング)の瀬川です。

今回は身近なコミュニケーション・ツール(道具)としての、クリティカル・ファキュリティー(判断のフィルター)をテーマにお伝えしていきます。
クリティカル・ファキュリティー(判断のフィルター)については後ほど説明していきますが、まずは伝言ゲームから進めていきたいと思います。

 

伝言ゲームについては、皆様も小さい頃に遊んだ経験があるかもしれません。
これは、あるお題や短い文章などを、耳打ちで人づてに伝えていき、最終的にその伝言の内容が正確に伝わっているかどうかを競う遊びです。
正確に伝わっていく場合もあれば、全く違った内容が伝わってしまう場合もあります。
時間制限もありますので、記憶力が問われる場面もあるでしょうが、実はそれだけではありません

 

そして、このような伝言ゲームの状況は、私達が頻繁に身近に経験していることでもあります。
そこで、一つのケースを挙げて進めて行きましょう。
登場人物は、花子さん太郎さん一郎さん、そして、外国人のジェームスさんの4人です。

 

ある日、花子さんの元に、とても「美味しい」青森産のリンゴが届けられました。
そのリンゴは近来まれに見る程の出来映えでした。

とても「甘いもの好き」花子さんは、そのリンゴを食べてとても美味しく感じ太郎さんに次のようにお話しました。

 

花子さん:「太郎さん、先日リンゴを食べたんだけど、今まで食べた中でも、とても美味しかったよ!2個あげるから是非食べてみて!

 

そこで、花子さん太郎さんにリンゴを2個あげました。
「酸っぱいもの好き」太郎さんもリンゴは好きなので、楽しみにそのリンゴのうちの1個を食べました。
そして、リンゴを食べた太郎さんは、確かに美味しかったけど、少し甘いなぁ~と感じました。
そこで、手元にもう1個あるから、友達の一郎さんにそのリンゴをあげようと思い、次のように一郎さんにお話しました。

 

太郎さん:「リンゴを貰ったんだけど、さほど酸っぱくもないリンゴだから、よかったら食べてみて!

 

そして、太郎さん一郎さんにリンゴを1個あげました。
「柔らかい熟れた桃が大好き」一郎さんは、あまり食べたことのないリンゴだけど、せっかく貰ったのだからと思い食べてみました。
確かに酸っぱくもなくシャリシャリしてると思いましたが、リンゴをあまり食べた経験がないので、リンゴって桃より固くて甘みが少ないものだなぁ~と感じました。

そして、一郎さんはリンゴを食べた翌日に外国人のお友達であるジェームスさんとお話していました。

 

ジェームスさん:「青森はリンゴが有名らしいけれど、リンゴってどんなものなの?

一郎さん:「少し固くて多少甘みはあるけど、僕は桃の方が好きだなぁ!

 

お話はここまでですが、このお話のもう一人の主人公は、近来まれに見る程の出来映えに育った「美味しい」リンゴです。
では、母国にリンゴがないジェームスさんは、この後、母国に帰ってリンゴのお話をする時、どのように伝えていくのでしょうか、、、、、?

 

ところで、私達の意識は「顕在意識」と「潜在意識」に概念上は区分されています。

 

「顕在意識」とは、主に分析や判断を司る役割をしており、私達が日常生活を送る上でも、色々と守ってくれている意識になります。
何かおかしな電話が掛かってきた時に、これは詐欺では?と疑うような役目も果たしています。
そのような顕在意識ですが、この中には常識や先入観というのもこの範疇に入ります。

 

一方の「潜在意識」とは、私達の全ての経験が蓄積されていて、また、自分でも気づいていない素晴らしい能力が秘められている意識とも言われています。
ヒラメキや直感というのもこの範疇に入ります。

 

私達の意識は、常時このような「顕在意識」と「潜在意識」の絶え間ない交流により産み出されていますが、日常生活を送る上では「顕在意識」の方が主流になっていることが多いと思われます。
例えば、何か新しい事を始めたい!と思った時でも、いやいや、今まで何をやっても三日坊主だった、、、、、あるいは、やはり私には無理だろうなぁ、、、、、といった分析や判断は「顕在意識」で行われています。

つまり、