ヒプノセラピー(催眠療法)における「記憶の回復」と「ウソ」

【 潜在意識と記憶 】

私達の潜在意識は全てを覚えている・記憶している」と言われます。

しかし、覚えている・記憶しているとは言え、事細かに全てを細部に渡って思い出す必要がないケースも多いです。

ヒプノセラピー(催眠療法)の年齢退行療法を行うと、このような細部の記憶違いはよく起こります!

 

 

例えば悩みの種となっている原因や出来事が、小学校1年生の時にあったと仮定します。

催眠下で、小学校1年生の時の教室にいる場面を思い出します。

ヒプノセラピストが教室の状況を聞き取りしていきます。

すると、教室の壁紙が緑色であったことを思い出します。

しかし、実際は教室の壁紙が緑色だったのは小学校3年生の時であり、小学校1年生の時の教室の壁紙は黄色でした。

 

このような細部についての記憶違いがよく起こる理由の一つに、壁紙の記憶に原因があるのではなく、あくまで原因となっていると思われる1年生の出来事を思い出していくための準備を潜在意識は行っているというのがあります

本質に辿り着きやすくするための、潜在意識からの配慮とも言えます。

認知症では別の手法になりますが、「単なる物忘れ」の場合には「当時」をポイントにして、色々と思い出すのを試してみるのも面白いかもしれません。

 

 

【 記憶を抑圧しているケース 】

次は、衝撃的な出来事(トラウマなど)により「記憶を抑圧」しているケースです。

このケースも色々な出来事が考えられますが、虐待の場合もあれば事故の場合もあったりします。

 

このケースでは、正確な報告は今もって出されていないのが現状です。

自分を守るために潜在意識が記憶を封印していることも充分にあり得ます。

逆の表現を用いれば、潜在意識は「今の自分にとって安全」なイメージしか思い出せないようにしているという側面があります。

そして然るべき時が来れば、思い出す必要のあることは潜在意識が思い出すように導いてくれます

 

 

何かの衝撃的な出来事により「記憶が抑圧」されているケースでは、時間と回数を掛けていく方が良いと考えます。

また、その出来事を思い出す必要性がないというケースもあります。

と言うのも、このような衝撃的な出来事の中には「自分は100%悪くない」というケースが存在するからです。

 

【 虐待やDVのケースの対応法 】

物心もついていない、ましてや自分の意思を表す言葉も話せない状況での虐待は、100%虐待をしている人が悪いです!!!

しかし、このような出来事の中で生きていくために、そして自分なりに起こった出来事を正当化しようと無意識で行っているケースもあります。

その起こった出来事を正当化しようとするケースで多く見られるのは、「自分が悪い」と思い込むようになることです。

これは「DV(家庭内暴力)」でもよく見受けられるケースです。

 

 

しかし、出来事の本質は「自分が悪い」ということで正当化出来ないことは、その本人の心の奥底では理解しています。

このような自分の中での葛藤や自己矛盾が、生きづらさを生み出している場合もあります。

そして、生きていくために無かった出来事にしようと「記憶を抑圧」したり、また、別の経験として捉えようと「偽りの記憶」を生み出すこともあります。

ちなみに、「偽りの記憶」に関しては『 偽りの記憶 』『 子どもの記憶 』も参考になります。

 

繰り返しですが、どのような場合でも潜在意識はその人を守るために働いていますので、「今」思い出すべきことでなければ思い出しません

また、全ての出来事を思い出す必要性がない場合も多々あります。

ちなみに、このような場合に前世療法では、その出来事に関わる要因を大きく長い時間軸の中で少しづつ把握し、そして必要であれば今回の人生での衝撃的な出来事に最終的に取り組むという方法も行います。

一番大切なのは「今、これからを、どう生きるか」です!!!

 

 

【 日常的習慣的な行為のケース 】

次は「日常的に習慣的に行っていること」というケースです。

一見すると、「記憶をなくす」ということと相反するように思えるかもしれません。

ちゃんと自覚しているからこそ、日常的に習慣的に行うことが出来ているという見方も正しいです。

 

皆さんも日常的に行っている動作や行為などは必ずあります。

歯を磨いたり顔を洗ったり、車を運転したりなど様々あるでしょう。

お酒を飲む人であれば、飲み過ぎて記憶はないけど、ちゃんと家には帰れているというケースもあるかもしれません(笑)

 

それでは、1週間前に、どのような状況で、どのようにして歯を磨いていたかを正確に思い出せるでしょうか???