第11回:『 心頭滅却すれば火もまた涼し? ~ヒプノセラピー(催眠療法)は魔法ではない~ 』
【 参照キーワード:ヒプノセラピー、催眠療法、恐怖症、痛みの緩和法、催眠の誤解 】
S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング)の瀬川です。
今回はヒプノセラピー(催眠療法)における、「痛み」に対するアプローチのお話です。
ヒプノセラピーにおいては、「痛みの緩和」や「無痛感覚(※ 「無痛感覚」とは、触られているのは分かるが、痛みは感じづらい状態です)」などを呼び起こすセッションもあります。
(注:「痛み」という症状には、背後に病が隠れている場合もありますので、S.Light.Mにおいては、病状が確定している慢性的症状や、医師の了承がある場合などに限って「痛み」の緩和セッションなどを行っております)
また、諸外国においては、全身麻酔薬に不適合な患者さんに対して、手術時の全身麻酔の代用として、催眠による「麻酔感覚」を活用して手術を行うケースもあります。
このように、「痛み」に対してヒプノセラピーは色々活用されていますが、では、「心頭滅却すれば火もまた涼し」という現象は本物でしょうか?
例えば、修行などの際に、火のついた板や石の上を、素足で歩く光景などをテレビで見たことがある人もいるかと思います。
結論としては、火を熱く感じないという現象は、催眠により引き起こすことが可能と考えられます。
ただし、ここが重要なポイントです!
「熱くは感じない」が、そのまま素足で歩き続けると「火傷」します!
催眠は「魔法」ではありません。
「痛み」を鈍らせることは可能ですが、足の裏を鋼鉄に変化させたりすることは出来ません。
私達は心の存在であると同時に、肉体も兼ね備えている存在です。
心はどんな可能性も秘めていると思いますが、肉体は自然法則に沿った働きをしています。
どんなに奇跡的な治癒に思えても、肉体は自然法則に沿って治癒されていきます。
故に、変化のスピードにも個人差が出てきます。
ヒプノセラピーのセッションの目的は、「超人」になることではありません。
「当たり前のことを、当たり前に出来るようになる」ことが目的です。
例えば「蛇が怖い」というケースで、「蛇という言葉」を聞いただけで外出出来なくなるということでは、日常生活を送る上で色々と支障が出てくると思います。
ヒプノセラピーでは、「蛇という言葉」を聞いた位ではさほど怖くないが、「蛇を触る」のは怖いという程度で充分の効果があるという前提に立っています。
つまり「蛇を大好きになる」ということは目的としていません。
(勿論、「蛇を大好きになりたい!」ということであれば、最大限セッションの効果を上げるよう頑張りますが・・・!)
ヒプノセラピーに興味のある方、また、将来ヒプノセラピストになってみたいと思われている方がいれば、ヒプノセラピーは「魔法」ではないということを覚えておいて頂ければと思います。
でも、ヒプノセラピーには素晴らしい活用法や効果もありますので期待は裏切られないと思いますよ!
ちなみに、今回と関連したテーマと致しましては2018年9月8日の第218回目のTOPICS『 ~ヒプノ(催眠)の語源や歴史・変遷~ 』などもございます!