上から目線という愚の骨頂 ~意識高い系&学問の暴力も~

第613回:『 上から目線という愚の骨頂 ~意識高い系&学問の暴力も~ 』

【 その他参照ワード:琉球遺骨、人類学、京都大学、東京大学、ギリシャ神話、スフィンクスの謎かけ 】

S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング・各種セミナー&認定講座)の瀬川です!

TOPICSでは、様々な視点を紹介していますが、

 

何時如何なる時代であっても・・・

一番大切で必要な視点が・・・

《 最も問われるのは真の動機 》!!!

 

です!

ただ、真の動機とは、

 

良き思いや・・・

正しい心などの・・・

聖人君子の如きの意味ではない!!!

 

との面も、併せて覚えておく事が大切で必要です!

更に、真の動機とは、

 

他者の為にと同時に・・・

自分の為にも当てはまるように・・・

複数成り立つ!!!

 

との面は、見落としがちです(笑)

 

 

では、番組『 報道特集 』(TBS)から「 持ち去られた琉球遺骨 ~問われる学術研究~ 」の特集を少し紹介しますが、今回のテーマにある、

 

上から目線 & 愚の骨頂

 

を意識しつつ、眺めて下さい!

そして、番組が問い掛けているのが、

 

学問の暴力

 

です。

しかし、学問と暴力は、

 

お互いに手を取り合うはずが無い

 

などの印象を抱くでしょう、、、

 

 

【 自分事と捉えるのが出発点 】

沖縄県の今帰仁村(なきじんそん)には、今から500~600年前の琉球王族(達)の遺骨が葬られている墓があり、《 百按司墓(むむじゃなばか) 》と呼ばれています。

そして、墓のお参りを続けているのが、亀谷正子さん(81歳)です。

そして、亀谷さんが願っているのが、

 

先祖の遺骨を取り戻す

 

という事です、、、

 

実は、約100年前の1929年、京都帝国大学(現:京都大学)の人類学者の金関丈夫が墓から遺骨を持ち去りました。

しかも、持ち去った時の状況を、金関は自らの著作『 琉球民俗誌 』で書き残していました、、、

 

著作:
『 屋根板を掲げて内部を覗くと、白骨累々として充満している。 その多くは完全骨で、その上一見はなはだ質が良い。 できる限りの材料を集めて、ひとまず、百按司墓を採集し尽くした。 』

 

 

当時、金関は日本人のルーツを解明する為に、東アジア諸民族の人骨を大量に収集していました。

ところが、その後も遺骨は子孫に返還されないまま、学術資料として京都大学が保管して来ました。

 

そして、亀谷さんは家系図から王族(遺骨)の子孫である事は、既に判明しています。

そして、亀谷さんが遺骨の返還を求める真の動機は、

 

先祖の尊厳を取り戻す為

 

と話します。

そして、その実現に向けて、亀谷さんは訴えます、、、

 

亀谷さん:
『 人間の心を取り戻して下さい、と。 自分の立場になって考えて下さい、と言いたいんですよね。 自分の先祖の遺骨が、そんな扱いされたらどうなりますか、どういう気持ちですか、、、 』

 

 

【 歴史の振り返りも大切で必要 】

沖縄県では長きに渡り、先祖崇拝の文化や風習が根付いています。

例えば、先祖供養の《 シーミー(清明祭) 》も毎年行われています。

そして、シーミーでは墓に多くの親族等が集まり、先祖と共に飲食を饗応する事で、感謝を伝える想いが存在しています。

また、墓に眠る遺骨には先祖の魂が宿っていると捉え、《 骨神(ふにしん) 》として崇拝の対象となって来ました。

 

そして、亀谷さんと共に活動しているのが、石垣島出身の龍谷大学教授の松島泰勝さん(63歳)です。

そして、松島さんは琉球は自らのルーツであると語ると同時に、以下の事も話します、、、

 

松島さん:
『 (1879年の)琉球併合によって、日本の一部にされて沖縄県になった。 不平等な関係性というものがあって、それをある種利用して金関は帝国大学の権威を使って、遺骨を集めていった。 』

 

 

【 退けられる裁判 】

京都大学が遺骨の返還請求に応じない事から、2018年12月、亀谷さんと松島さん達の原告が京都地裁に訴えを起こしました。

すると、裁判で京都大学は以下の主張をしました、、、

京都大学:
『 金関の遺骨収集は、地元関係者の許可を得ていた。 』

 

そして、2022年4月、京都地裁は以下の理由で、原告の訴えを退けました、、、

京都地裁:
『 子孫は他にも多数いて、原告らが《 祭祀(さいし)を主宰すべき 》とは認められない。 』

 

更に、京都地裁は以下の理由で、京都大学の遺骨保管を認めました、、、

京都地裁:
『 遺骨は学術資料的、文化財的価値を有する。 』

 

そして、京都地裁の判決に対し、亀谷さんは思いの丈を吐露します、、、

亀谷さん:
『 遠い祖先がいたから、今、私の命が存在しているんですよね。 500、600年前(の遺骨)だったらいいじゃないかという気持ちには、私は到底なれません。 やっぱり親とか、おじいちゃんから「 遺骨は大事なんだよ 」「 神様が存在するんだよ 」と、私は教えられて来ましたから。 』

 

そして、亀谷さんと松島さん達の原告は、大阪高裁に控訴しました、、、

 

 

【 「掃き溜めに鶴」の如き光明 】

京都地裁で裁判が行われている最中(さなか)の2019年7月、国内で最も古い学会の一つである、日本人類学会が京都大学の総長に宛てて、要望書を提出していました。

そして、要望書の中では、以下の事が言及されていました、、、

 

要望書:
『 収集された人骨は、その地域の先人の姿や、生活の様子を明らかにする為の、国民共有の文化財として保存・検証され、研究に供与されるべきである。 』

 

すると、京都地裁の判決でも、要望書は考慮すべき要素の一つと位置付けられ、それが先の『 遺骨は学術資料的、文化財的価値を有する。 』に繋がりました。

このように、社会的には歴史と権威ある日本人類学会は、京都大学に対し遺骨返還請求に応じてはいけない旨を要望しました。

 

しかし、日本人類学会の姿勢に異を唱えるのが、同じ学会に所属する、九州大学特任研究者の瀬口典子さんです。

その理由に関し、以下の通り話します、、、

 

瀬口さん:
『 これ、人類学者の勝手な一方的な要望ですよね。 そこに遺骨を返して欲しいという人達の意見は、全く反映されていない訳です。 (要望書にある「 国民共有の文化財 」を指し示し)これの主語は人類学者であって、遺骨返還を求める人達というのは入っていないと思う。 ただ使っているだけですよね、「 国民共有の 」と。 』

 

 

そして、瀬口さんは世界最大規模を誇るアメリカ人類学会にも30年以上所属している事から、世界の人類学の潮流にも馴染みがあります。

例えば、アメリカでは1990年に先住民の遺骨返還が制度化され、研究の名目であっても厳しい目が向けられます。

そして、人骨の調査研究で大切にしている事を問われた瀬口さんは、以下の通り話します、、、

 

瀬口さん:
『 元々生きていた人間なので、凄く尊重して扱う事です、丁寧に。 モノとして見ない。 人間として見る。 研究者だけの興味を優先するような研究では、ダメだと思います。 』