ニアミスという疑似体験を通して学び切る:前編 ~手遅れ目前の気候変動から~

【 桁違いの土石流事故 】

先日の8月26日、ネパールと中国で発生したのが、

 

桁違いの土石流事故

 

です。

死亡を含め、多くの人も建物も被害を受けました。

 

 

そして、イギリスのマンチェスター・メトロポリタン大学が手掛けたシミュレーションによると、土石流が発生した原因は、

 

山の斜面を形成していた・・・

約1億5000万立方メートル(東京ドーム約120個分)の・・・

岩盤と氷河が崩落したから・・・

 

と、推測されました。

しかも、土石流は、

 

50キロ以上の距離を・・・

僅か1時間ほどで駆け下りた・・・

 

と、計算されました。

また、中国側の国境検問所を襲った土石流に関しては、時速167キロと推定されました。

 

更に、ネパール環境学会によると、

 

マグニチュード5.2に相当する揺れが生じ・・・

平均で100メートル以上も水位が上昇した・・・

 

と、報告されました。

そして、岩盤と氷河が崩落した最大の原因は、同じく山の斜面を形成していた、

 

永久凍土が溶けた事で・・・

岩盤が脆弱になったから・・・

 

と、推察されています。

 

 

【 他人事ではいられない 】

実は昨年(2025年)のアラスカでも、高さが約1000メートル、幅が約600メートルの山の斜面が崩落する、

 

同種の災害が・・・

既に発生・・・

 

していました。

そして、崩落した山の斜面が入り江(フィヨルド)の海に流れ落ちた事で、

 

最大481メートルと推測される・・・

大津波も発生・・・

 

しました。

 

更に、同じく昨年のスイスでも、アルプスの氷河が崩落し、

 

東京ドーム7.5杯分の水と土石流が麓の村を襲い・・・

村の約9割が埋没した・・・

 

という事故が発生しました。

ただ、事故の9日前、岩盤の変化を監視するシステムで異変が察知された事で、

 

不幸中の幸いとも呼べる・・・

住民は避難済みだった・・・

 

という、普段からの準備が功を奏しました。

 

 

しかし、世界には、

 

27万5000ケ所の氷河が存在しており・・・

当然の事ながら・・・

ほとんどの氷河では監視システムは未整備・・・

 

というのが現実です。

そして、ニューカッスル大学が手掛けた、世界の1089の氷河湖流域の調査によると、

 

1500万人に洪水のリスクがある

 

と、試算されました。

 

ちなみに、先ほどのネパールの土石流事故に関し、トランプ政権下になったアメリカが、山の斜面の調査と監視システムの資金を打ち切ったのが、被害を拡大させた一因とも言われています。

 

 

【 視野に入った水没の危機 】

北極と南極は、

 

地球にとってクーラーの役割を果たす

 

という働きを有しています。

しかし、北極圏ではグリーンランドの氷が全て溶けると、

 

世界の海面が約7メートル上昇する

 

と、予測されています。

しかも、2030年代には、北極海の海氷は全て溶けるとの研究もあります。

 

更に、南極では氷が全て溶けると、

 

世界の海面が約60メートル上昇する

 

と、予測されています。

 

 

【 真の責任を考える 】

IEA(国際エネルギー機関)が2023年に実施した、一人当たりのCO2(二酸化炭素)排出量調査によると、アメリカが「13.1」トン、ロシアが「11.8」トン、中国が「7.9」トン、日本が「7.5」トンとなっています。

そして、先ほどのネパールは、

 

アメリカの33分の1の「0.4」トン

 

です。

 

そして、先ほどの土石流事故に関し、ネパールのカナル外相は以下の声明を出しました、、、

カナル外相:
『 中国、アメリカ、インドといった主要な温室効果ガス排出国は、ネパールのような脆弱な国に対して、補償を行う歴史的責任がある。 』

 

そして、カナル外相が根拠にしたと推測されるのが、昨年7月にICJ(国際司法裁判所)が発出した、以下の勧告的意見です、、、

勧告的意見:
『 気候変動対策を取る義務を果たさない場合、被害を受けた国への補償を負担する可能性がある。 』

 

 

【 過去に類を見ない異常気象 】

先日の9月3日、WMO(世界気象機関)の事務局長が以下の声明を出しました、、、

事務局長:
『 (今後数ヶ月で)エルニーニョ現象は更に強まり、この傾向が続けば観測が始まって以来、これ迄に無いほど強力なものになる可能性があります。 』

 

エルニーニョとは、南米ペルー沖から中部太平洋の赤道域に掛けて、

 

海面の水温が極端に高い状態になる

 

という現象です。

そして、エルニーニョ現象の発生は、

 

洪水・干ばつ・猛暑などの・・・

リスクを高める要因・・・

 

と、分析されています。

 

そして、エルニーニョ現象に関して、特に注視が必要なのが、

 

発生した翌年に・・・

世界への気温の影響が・・・

最も大きくなる・・・

 

という見通しです。

つまり、現在の観測を始めて以来、

 

来年の2027年は・・・

例年以上に警戒を怠れない年になる事に加え・・・

人類史上最も注意すべき年になる・・・

 

という事です、、、