コンプレックス(劣等感)の解消法 ~自他共に思い込みを打破する~

【 短所は伸ばせば長所になる 】

ここで、2人の選手から、古田さんへのコメントを紹介します!

 

一人目は、元読売ジャイアンツの鈴木尚広さんです。

鈴木さんは代走のスペシャリストとして活躍し、古田さんと「しのぎを削る」対戦を何度もしました。

鈴木さん:
『 (塁上で)古田さんの顔を見ると、古田さんと同じタイミングで目が合うんですよ。 スタート切れなかったですね。 』

 

二人目は、同じく元ヤクルトスワローズの宮本慎也さんです。

宮本さん:
『 相手をよく観察している。 凄いなと思ったのが、ある選手が(1塁で)リードをとって走る時、グーっと力が入って、エクボが出来るって言ったんですよ(笑) (他にも)色々あるんですけれど、洞察力であったり、分析力であったり。 』

 

 

そして、2015年に古田さんは野球殿堂入りを果たしました!

そこで、「当時の」記者会見で、《  一番誇れる記録は何か? ??  》と聞かれた時の返答が以下の通りです。

 

古田:
『 記録っていうか、メガネをかけてやってこれた事かな。 高校生を含めて、結構たくさんの人に「 メガネかけてるんですけど、お陰で野球を続けてます。 」と言われて、やった甲斐あったかなと思いましたね。 』

 

そして、野球人生を振り返った「今の」古田さんのコメントです。

 

古田:
『 メガネをかけなきゃ(野球が)出来なかった、単純に。 でも、今って子どもでも目が悪い子いっぱいいるんでね。 目が悪いから夢を諦めるっていうのは、後から思えばナンセンス。 だから、僕ら、いい(年齢や経験をした)大人が伝えてやれれば。 』

 

 

では、番組は終了し、一点だけコメントします!

古田さんにとって、

 

目(視力)の悪さを「カバー」するメガネが・・・

自他共に「思い込み」を生み出した一方・・・

「コンプレックス」をカバーする為に・・・

その後の野球人生に役立つ「観察眼」が養われた!!!

 

と言えるかもしれません(笑)

 

では、視点を変えて、漫画本『 美味しんぼ 』(作:雁屋 哲、画:花咲アキラ、小学館)から、第18巻掲載の「 不器量な魚 」をメタファー(物語や比喩・暗喩)として少し眺めます!

 

 

 

【 思い込みから生じたフラれた理由 】

山岡士郎と親友の中松警部は、金沢料理を出す店に頻繁に通っていました。

その店の主人が森口です。

 

そこに、女性のくに子さんが、突如としてやって来ました。

以前の森口は、金沢で由緒ある料亭で働く、一番腕の立つ板前でした。

そして、料亭の旦那は自分の娘と森口が結婚して、跡取りになって欲しいと考えていました。

 

ところが、娘は森口の弟子の精次と結婚する事になりました。

それで森口は、裏切られたと思い、料亭を辞めてしまいました。

 

 

そして、料亭は金茶会という茶人の集まる会で、料理を請け負う事になりました。

しかし、旦那は体が不自由で料理が出来ず、更に精次も交通事故で料理が出来なくなりました。

そこで、料亭の従業員のくに子さんが独断で、森口に金茶会の料理のお願いに来た次第でした。

 

しかし、森口は断固として拒否します。

すると、山岡が拒否する理由を森口に尋ねます。

 

山岡:
『 要するにあんたは女(料亭の娘)にフラれたんだ! それで故郷から逃げ出したって訳だ。 理由はなんなのさ? 』

森口:
『 それは・・・ 私がこんな顔をしているからです・・・ 醜男だからです・・・ それにひきかえ、精次は大変な美男子で・・・ 』

 

 

【 見ている人は必ずいる 】

山岡:
『 わーははっ(大笑) 醜男だからフラれたってえ!? そいつはおめでとう! 』

森口:
『 そ・・・そんな あんまりだ! 』

 

山岡:
『 森口さん。 あんたは俳優かモデルで身を立てる気なのかい? 』

森口:
『 え? 』

 

山岡:
『 はっきりしろよ、なにで身を立てる気なのさ!? 』

森口:
『 決まってるでしょう? 私は料理人だ!! 』

 

山岡:
『 料理の腕が劣るからってんで、そのお嬢さんがあんたを見限ったんならいくらでも嘆くがいいや。 だけど、醜男だからって見限られたところで、料理人としてなにを嘆くことがあるんだよ!? 』

森口:
『 ・・・ はっはっは(大笑) 本当だ・・・私はなにをつまらないことで、苦しんでいたんだろう。 山岡さん、これで気持ちが楽になりました。 いや、きれいサッパリうらみもなにも洗い流しました。 』

 

 

そして、活きのいいゴリ(魚)が入ったと話し、山岡に食べて貰う事になりました!

そして、ゴリ料理を堪能しつつ、

 

山岡:
『 しっかし本当にみっともない姿の魚だなあ・・・ 誰かに似てるぜ。 だけど、ゴリは体中から旨味をふりしぼって、この椀を最高に美味しい物に仕立て上げているじゃないか。 えらいもんだぜ、ゴリってのは!! 』

森口:
『 山岡さん、私もゴリのような料理人になりますよ。 全身全霊をふりしぼってうまいものを作ります! 』

山岡:
『 そうこなくっちゃ!! 』

 

そして、金茶会も大盛況に終わりました!

更に、くに子さんは料亭から暇を貰い、再び森口に逢う為にやって来ました。

 

中松警部:
『 よっぽどあの男に惚れたんだな。 』

山岡:
『 見てくれより・・・ 中身のうまさに惚れたのさ。 』

 

 

では、メタファーも終了し、シンプルに締め括ります!