ヒトとイヌの共通点と違いから人間を見つめる ~オオカミ少年モーグリからも~

【 共進化とは 】

先ほどのチンパンジーには無くて、ヒトとイヌに共通してあるのが、

 

白目(の大きさ)

 

です(笑)

そして、白目があると、

 

相手の「視線の動き」を追える

 

という利点があります。

また、白目が無い(少ない)動物では、襲われる事が無いように、常に見張って(警戒して)いるなどの、相手を威嚇する利点があります。

 

そして、

 

ヒト(飼い主)を観察する為に、イヌは上目遣いが出来るが・・・

オオカミには出来ない・・・

 

という特徴があります(笑)

 

 

これは、オオカミには無い「眼輪筋」が、イヌにはあるからです。

 

そして、この眼輪筋も、

 

イヌがヒトと「生活し始めてから獲得した」遺伝子の働き

 

によるものです。

つまり、

 

遺伝的には遠くても・・・

同じような環境で過ごすと・・・

同じような能力が備わってくる!!!

 

という事です!

 

これを、

 

共進化(2種以上の生物が相互作用で進化し合うこと)

 

と呼びます!

 

 

ところで、TOPICSでは、

 

教育とは「お互いに育(はぐく)み合う」もの

 

と伝えています。

そして、

 

大人が子どもから学ぶ姿勢を失ってはいけない

 

と伝えています。

 

ヒトは必ずしも言葉を介さずとも、ジェスチャーでも伝える事が可能です。

いわゆる、ボディランゲージです(笑)

そして、アイコンタクトも然りですが、

 

目は魂の窓

 

と呼ばれます!!!

 

では、番組はここで終了ですが、ここ迄の、

 

イヌの「祖先」はオオカミ

ヒトとイヌの「長き歴史」に渡る関係

そして、ヒトもイヌもオオカミも、「今も存在」している

 

という視点を頭に入れて、次を眺めて下さい!

 

 

そこで、ラドヤード・キプリングの小説『 ジャングルブック 』から、「 オオカミ少年モーグリ 」をメタファー(物語や比喩・暗喩)として紹介します(笑)

なお、今回の出典元は『 頭のいい子を育てるおはなし 366 』(主婦の友社)からです!

 

【 オオカミ少年モーグリ 】

インドのジャングルのとある丘に、オオカミの群れが暮らしていました。

その群れに、人間の少年がいました。

名前はモーグリ。

赤ちゃんの頃ジャングルに置き去りにされ、オオカミとして育てられたのです。

 

大オオカミのアケイラは、親代わり

アケイラの四匹の子ども達はモーグリの兄弟です。

モーグリは兄弟達と、ジャングルの掟や喧嘩の仕方、餌の取り方を学んで育ちました。

また、ジャングルでは、動物の合い言葉を知らないと生きていけない為、動物の合い言葉も習いました。

 

 

ある日のこと、嘘つきで卑怯な灰色ザルが、寝ているモーグリをさらっていきました。

目を覚ましたモーグリは、自分がどこかに連れて行かれると分かりました。

「 おれと おまえ 同じ血の 仲間

モーグリは空に向かって、鳥の合い言葉を叫びました。

 

鳥が答えます。

「 鳥の合い言葉で呼んだのは誰だ? 何の用だ 」

「 アケイラの息子、モーグリだ。 頼む。 僕がどこに連れて行かれるのかを見て、仲間達に知らせてくれ 」

 

それを聞いた鳥は、輪を描いて飛びながら、サル達の行き先を見守りました。

鳥からモーグリの行き先を聞いたオオカミ達は、すぐにサルの町を襲いました。

けれど、驚いたサル達は、モーグリをコブラがいる穴に突き落としたのです。

「 おれと おまえ 同じ血の 仲間

モーグリがヘビの言葉で挨拶すると、コブラ達はおとなしくなりました。

 

 

モーグリは無事に助けられ、仲間の待つ丘に帰りました。

ところがモーグリが大きくなった時、問題が起きました。

アケイラに恨みを持つトラが、モーグリの命を狙っていると言うのです。

オオカミ達はモーグリの命を守る為、泣く泣くモーグリを人間の世界に返すことにしました。

 

モーグリは女の人の家に引き取られ、水牛の番をして暮らすことになりました。

でも、モーグリは決してジャングルや仲間のことを忘れませんでした。

そんなある日のこと、あのトラが、モーグリの命を狙って襲って来たのです。

モーグリは水牛の群れにトラを踏み殺させました。

 

ところが、その現場を目撃した村人達は、「 モーグリは悪魔だ 」「 悪魔は村から出ていけ! 」と言ってモーグリを責めました。

村人から罵(ののし)られ、モーグリはとても悲しくなりました。

そして、決心したのです。

「 ジャングルへ、仲間の所へ、戻ろう

モーグリは勢いよく歩き始めました。

 

 

すると、どこかから、アケイラと兄弟オオカミがやって来て、一緒に歩き出しました。

さあ、帰ろう!

ジャングルへ!

そうして、モーグリは再び、たくさんの冒険が待っているジャングルへ帰って行ったのでした。

 

では、メタファーも終了し、締め括りです!