【 正常性バイアスとの関係 】
この時、貨物が海に落ちていく様子も客室から既に目撃されていました。
子ども(生徒)から連絡を受けた親も、「プロの」乗組員が待機と言うのだから、指示に従うようにとしか伝える術もありません。
中には危険を察知した生徒が救命胴衣を着用するように友達に指示したり、乗客同士での助け合いも始まりつつありました。
ところで、この頃の状況に関し、番組では《 正常性バイアス 》も紹介されていました。
今回のケースの転覆直後には、今、目の前で起こっている事は「大した事ではない」と平静を保とうとする正常性バイアス(心理)が働くというものです。
それが故に、災害時に危険を認識するのが遅れ、逃げ遅れる人が少なくない原因の一つと考えられています。
そして、特に昨年からのTOPICSでは、
世の中や社会は緩やかな自殺に向かっている
と伝えています。
正常性バイアスが働くのは、今、目の前の突発的な出来事に限るものではありません。
しかし、気づけていないとすれば「無関心が故に目を背け続けている」のが一番の理由です!

【 責任転嫁が無駄な時間を喰わせた 】
代理船長もようやく海洋警察に連絡を入れますが、海洋警察も現場の状況が分からず、代理船長に乗客を脱出させるか否かの、至急の「判断」を促します。
転覆から30分経過した午前9時19分、韓国のテレビで事故の速報が伝えられます。
この速報で政府管轄の危機管理センターは事故を認識し、情報収集を開始しました。
そして、当時のパク・クネ大統領への報告資料が作られます、、、
一方、船内のアナウンスを担当する乗組員は、これ以上船が傾くと避難出来なくなると判断し、その旨を操舵室に訴えますが、緊急時の放送は操舵室の指示に従わなければならない「決まり」がありました。
転覆から46分が経過した午前9時35分、海洋警察の救助艇がセウォル号に到着します。
既に客室の窓は水面スレスレとなり、海水も入り始めていました。
生徒達も船内アナウンスを待っていられず、各々で脱出を試みます。
しかし、上方に移動しようにも、ほぼ垂直の壁(床)を登らなければならず、上からは物がドンドン落ちて来て移動が困難な状況に陥りました。

一方、現場にはヘリコプターも到着し、それを映した「TVの画面越し」では皆が救助されるだろうと安堵感もありました、、、
しかし、待てど暮らせど乗客が救助される場面は一向にTVに映し出されません。
救助隊の目の前にあるドアの向こうには多くの生徒達が取り残されていましたが、救助隊はドアを開けようとすらしませんでした。
この理由に関し、海洋警察が会社に問い合わせをした所、会社は乗客の位置も人数も把握しておらず、船内の情報や状況を海洋警察に伝える事が出来なかったからと抗弁しました。
更に、救助隊は救命筏(いかだ)を下ろそうと試みても、全く動かない状態でした、、、
ところで、不幸に陥る「3つの落とし穴」として、
自己憐憫・共依存・責任転嫁
と伝えています。
ただ、これらは今回のセウォル号の乗客に当てはまるものではありません。
この後に様々な事実が明るみになりますが、代理船長以下の乗組員、船会社のオーナと社長以下の社員達、海洋警察そして政府と「たらい回しの堂々巡り」が行われていました。
そして、
自己憐憫を慰め合う事から共依存に繋がり・・・
共依存でも解決出来ないが故に相手へ責任転嫁する・・・
という流れ(順番)を、しっかりと頭に入れて下さい!
