赦しを学ぶには身近な所から ~この世で全てを明らかにする必要は無い~

【 自分を取り戻す為に 】

2023年には非行少年のサポートをしている人が主催するラジオ番組でインタビューを受けたりなど、大山さんは「自分の経験を他の人に役立てよう」と活動していました。

そのインタビューで「自分を取り戻す為にどうしたらいいのか?」と問われました。

 

大山さん:
『 恨んだり憎む気持ちってずっとついて回る。 それに囚われていると前に進めないですし、後ろを振り返ってばかりだと思うんですよ、過去の出来事に対して。

  なので僕は恨み憎む気持ちを終わらせたんですけども。

  あとは比べない事。 何であいつにはあって俺にはないんだと比べる事を止める。 』

 

そして、ラジオで父が好きだった曲、母が好きだった曲を流して貰えると「嬉しい」と伝えました。

 

 

【 真の動機と再び素直な心情 】

この頃、2年振りに再び父から手紙が届くようになりました。

実は、父からは「刑の執行が近づいたら手紙のやり取りを控える」と、以前から告げられていました。

なお、繰り返しですが刑の執行の言い渡しは当日の朝に行われるので、あくまで刑の執行迄の平均期間を超えた事での「近づいたら」という意味です。

 

しかし、手紙の書き出しが「拝啓」と書かれていて、これ迄の内容とは「違う」と察し、大山さんは手紙を読めずにいました。

それは「自分が怖いからだ」と理由を話します。

 

大山さん:
『 読んでしまうと自分自身も会いたい気持ちに制御が出来なくなる。 でも会ってしまうとお互い必ず後悔する事になる。 今になって手紙を送ってくる事は、(父は)本当に精神的に追い詰められていると僕は思ったんですよね。 』

 

そして、手紙を読まずに燃やす事にしました、、、

 

 

【 優しさも人それぞれ 】

そこで、大山さんは法務大臣宛に「死刑を執行し、父を楽にしてあげて欲しい」との手紙を出しました。

勿論、この手紙が死刑執行の直接の判断に考慮される事はありませんが。

 

そして、大山さんは「父に死んで欲しい」という意味でもなく、「生きて罪を償って欲しい」との気持ちがありながらの事だと同時に、恐怖に怯えながらの毎日は「父も苦しいだろうから」と心情を吐露します。

 

大山さん:
『 分かって貰えないかもしれないですけど、どこまでいっても親ですよ。 たった一人の大切な父親ですよ。 だからこそ、もう楽にしてあげたいんですよ。 』

 

そして、現在の大山さんは毎朝毎朝「覚悟を決め直して」います、、、

 

 

では、番組の紹介はここで終了です!

 

非常に重たく難しいテーマと感じたでしょう、、、

稀なケースとも言える事から、「自分事」としては捉え辛い気持ちもよく理解出来ます。

 

昨今では殺人事件の半数近くが「親族間」とのデータも紹介しましたが、そこに囚われる必要はありません。

そして、ここからの締め括りは大山さんへの言及では全く無く、現在の世の中や社会の状況、そして魂の視点からのコメントです!