占い依存症とディドロ効果 ~耳障りの善し悪しに気づき本末転倒に陥らない~

このディドロ効果につきましては、お笑い芸人のバナナマンさんが出演されていた金融関係のテレビコマーシャルにおいても活用されておりましたので、もしかしたらご存じの方もいらっしゃるかもしれません(笑)

そのコマーシャルの中では、マラソンを始めよう!と、まず新しいシューズを購入します。
すると、そのシューズに見合った(ふさわしい)マラソンのウェアが欲しくなり、それも新たに購入する!との流れですが、このような事はお部屋のインテリア(模様替え)など、先ほどの「他の様々な面」でもよく見受けられる(心理的)光景です(笑)
故に、何かを買い揃えたりする事が悪い訳でも全くありません!
また、この「時点」では、例えば漫画本を1巻から最終巻まで揃える「蒐集(しゅうしゅう)」とも若干意味が違います。

 

このようなディドロ効果は経済や金融やマーケティングなどの分野でもよく活用されているものですが、これは1988年に文化人類学者のグラント・マクラッケンが、18世紀のフランスの哲学者ドゥニ・ディドロのエッセイにちなんで命名したものです。
そして、このエッセイというのが『 私の古いガウンを手放したことについての後悔 』というものですが、メタファー(物語)として簡潔に概要をご紹介致します!

 

《 ディドロは自分にプレゼントされたガウンがとても美しくお気に入りになり、古いガウンを捨ててしまいました。
  そして、そのプレゼントされた新しいガウンを着ていると、自分の家にある家具やインテリアなどがそのガウンに見合わない(釣り合わない)と感じ始め、色々なものをガウンに見合うように買い換えて(買い揃えて)いきました。

  そのように一つのものを新しいものに変えた事により、他のものが新しいものに見合わないと感じ、買い換えを続けていた所、最終的に借金を背負う事になってしまいました、、、 》

 

と、このような物語(エッセイ)です。
そして、先程のコマーシャルの例からも考えてみますと、マラソンをする「目的」で新しいシューズを購入した所、それに見合うウェアが欲しくなり、更にそれらに見合うキャップが欲しくなり、最終的にマラソンをする為の一式の準備が整った事に「満足」してしまい、マラソンをする事を忘れてしまった、、、とでも言えるかもしれません(笑)
勿論、ここでも何かを始める時に「形から入る」事などが悪い訳でも全くありません!
なぜなら、「学ぶ」の(語)源は「真似ぶ」でもあるからです(笑)
そして、このようなディドロ効果におきましては、

 

「一貫性」を保つ事にも活用出来る

 

という「正」の側面があります。
一方で先ほどのエッセイにあるように、何が「目的」かが分からなくなってしまい、最終的に借金を背負ってしまったという「負」の側面への作用(働き)が生じる場合もあります。

そして、前半の占いのテーマにおきましては「入り口」と「出口」という言葉を活用しておりましたが覚えておりますでしょうか???(笑)
そして、そこに後半の「ディドロ効果」、、、
つまり、今回のテーマの趣旨にあるのは、

 

「本末転倒」に陥るのを避ける為には!!!

 

とのものです(笑)
そして、特にディドロ効果におきましては、この「本末転倒」が炙り出されるのが、

 

「(本来の)目的」を「見失わない」為に!!!

 

との面があります。
例えば、先ほどのエッセイでは、プレゼントされたお気に入りのガウンを着て日々の時間を楽しい気分で過ごす事などが目的であったかもしれませんし、マラソンでは健康やダイエットの為に始める事が目的であった事かもしれません。
つまり、