二者択一からの飛翔 ~ダーウィンの進化論&鶏が先か?卵が先か?~

そのような意味から、私達は間違った前提、あるいは、そうではないかと思わされている前提、で物事を捉えている可能性もあるかもしれません。
今回の「鶏が先か?卵が先か?」の論争も、「どちらが先か?」という点のみに焦点が集約されてしまいますが、「どちらも同時に存在していた」と捉えるならば答えが出たことになります。

「時間」が一直線ではなく変化するもの、そして「空間」が複数存在しうるもの、との前提で考えるならば、「どちらも同時に存在していた」という前提は理論や理屈の上でも成り立つからです。

 

ダーウィンの進化論というのは、皆さんも一度は耳にしたことがあるかと思います。
単純に表現すれば、人間は猿から進化した、という論評です。
現在ではこの説はあまり支持されていない模様ですが、確かに人間に進化しつつあるお猿さんにお目にかかったことは私はありません。
動物園などで飼育されている猿などが人間と接することで、いわゆる「知能」あるいは「智恵」というものを僅かながら獲得していくことはあるのでしょうが、それでも猿は猿という存在に思えます。

人間も同様に、ある環境下でも生き残っていけるよう適応能力が増えていくことはありうることと思います。
しかし、それでも人間は人間という存在に思えます。

 

生命が一度誕生すると、先ほど触れたように「生命の連鎖」が起こり繁栄されていくのが自然の流れなのかもしれません。
しかし、植物にせよ、動物にせよ、あるいは人間にせよ、「生命の誕生時」には、もしかしたら今回の様な「同時に存在していた」という現象が起こっているのかもしれません。
人間の誕生で言えば、最初の一人(あるいは二人)が誕生した際は、それ以前の時点で男性と女性が既に同時に存在していたという結論になります。
そのような意味では、この男性と女性というのは人間であって人間ではないという生命誕生の不可思議と言えるかもしれません、、、、、
かと言って、別に神や仏ということを持ち出したい訳でもありません。

 

そして、今回はこのような小難しい屁理屈のような内容をお伝えしたい訳でも勿論ありません。
テーマは「飛翔」です。
私達が思い悩み抜いている時、もしかしたら、間違った前提、あるいは、そのように思い込まされている前提、もっと要約すると、自分が創り上げ、そして、信じ込んでいる「固定観念」に縛られて身動きが出来ない状態にあるケ-スもあるかもしれません。

天才的催眠療法家と言われているミルトン・エリクソン氏は以下の言葉を伝えています。

 

クライアントは誤ったメンタルセット(固定観念)を持っていて、視点が限られているがためにクライアントである

 

と。
今回の「鶏が先か?卵が先か?」を書き連ねてくる際に活用した「時間」や「空間」の概念も、どちらも科学的に証明されているものではないですし、言わば、このTOPICSを進めていくための一種の私なりの方便として活用しました。
時間は一直線的で空間も今この場にしかないのが正解かもしれませんし、そうではない可能性もあるかもしれません。

 

先のエリクソン氏が伝えている「視点が限られているがために」という点を打破するのが「飛翔」というメタファー(隠喩)です。
視点を増やすため、あるいは、多角的な視点を獲得するには、色々な情報や知識なども勿論有効です。
しかし、方法はその他にも様々あります。
その方法の一つとして、もし可能であるならば、

 

あなたと正反対の人、あなたと意見が合わない人、極端に言えばあなたが嫌いな人

 

の意見や考えを聞いてみて下さい。
その意見や考えを必ずしも取り入れる必要性はありません
あなたの考えや意見に沿った選択と決断で構いません。

 

しかし先の、正反対、意見が合わない、嫌いな人の中には、あなた自身が気付けていない「視点」を持っている可能性が多分にあります。

 

子どもが欲しくても授からないなどの理由で悩んでいる方々も多数いらっしゃるかもしれません。
このようなケースでも選択というのがキーワードになっている側面もあります。

・子どもを諦めるか諦めないか
・諦めないならばどのような治療などを検討するか、あるいは現状の自然なままを継続するか
・諦める諦めないという以前に、(血縁という意味での)自分の子どもに限定するのか、あるいは養子や里親などの制度を活用するか、、、、、

 

など様々考えられることと思います。
二者択一の一つを選択したことで、また新たな二者択一になることもあるでしょうし、逆に、三者四者と選択肢が増えていくこともあることと思います。
繰り返しますが、今回のキーワードは「飛翔」です。
そして、この「飛翔」とはメタファー(隠喩)です。
どのようにイメージしても、どのような捉え方をしても全くの自由ですし、「飛翔」という言葉にこだわらず「舞い上がる」など、何でも構いません。
あなたが選択し決断することがあなたの人生における答えとなります。
何かに迷った際は「飛翔」というメタファー(隠喩)を思い浮かべ、自由に連想してみて下さい。

 

ちなみに、関連したテーマと致しましては2020年12月5日の第334回目のTOPICS『 「(過度な)二者択一」は避けた方が望ましい理由 』などもございます。

 

そして、ここから先は余談(というよりもとても大切なこと)ですが、このTOPICSを考えていた際に、あるニュースが流れていました。