第99回:『 催眠「商法」の実体験から ~暗示の選択と決断をしているのは自分自身~ 』
【 参照キーワード:催眠商法、ネズミ講(無限連鎖講)、マルチ商法(連鎖販売取引)、特殊詐欺、後催眠暗示、催眠状態 】
S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング)の瀬川です。
先日、青森県内版のTVニュースにおいて、2016年に入り青森県内での特殊詐欺の被害額が1億円を超え、過去最悪のペースで増加しているという報道がなされていました。
おそらく、この種の詐欺の被害は全国的に見ても同様のことと思います。
そこで、前回のTOPICS「五月病と開運商法」の流れを引き継ぎ、今回は「催眠「商法」の実体験から ~暗示の選択と決断をしているのは自分自身~」をお伝え致します。
なお、念のために申し添えますが、S.Light.Mにおいて行っているのは催眠「療法」であり、催眠「商法」ではありませんのと、その活用法や動機などは似て非なる全くの別物ですのでご理解をお願い致します。
それでは、催眠「商法」とは何かと言うと、
催眠状態では「暗示」を受け入れやすくなる
という性質を活用した「商法」の一形態とされています。
以前からのTOPICSにおいても、私が行政書士の仕事を行っていたことはお伝えしてきましたが、今から10数年前ですが、あるサプリメントの販売説明会の話があるので行ってみないかとお誘いを受けました。
当時の私は「催眠」についての知識も興味も全くありませんでしたが、法律的な観点からこれは「催眠商法では?」と感じ、自らの心の中を隠し勉強の意味合いでその説明会に参加してみました。
説明会場に到着すると、少し薄暗い小さな会議室のような部屋の中に通されました。
その部屋の中は、正面にスクリーンがあり、参加者の席の間隔は狭く、部屋の面積の8割方は人で埋まるような環境でした。
そして、その部屋の中に続々と参加者が入ってきました。
しかし、参加者が集まってもなかなか説明会が始まらず時間だけが経過していきます。
8割方が人で埋まる位の部屋なので、その部屋の中は人の体温や、ある種、意図的に空調を切られていることで温度が高くなっており、リラックスとは違う少しボ~ッとした感じを受けていました。
そして、そのような時間が経過していく中で主催者が入ってくると、若干空調が調整され涼しく感じ、またドライアイスも焚かれ始め、ある種の「非日常的な空間」が作り出されていきました。
ここまでで、ある種の「催眠状態」を作り出せていると主催者側は判断していたのだと思います。
ここから先はスクリーンを使って、今回のサプリメントが如何に効用に優れ(医師法違反スレスレのような説明でしたが)、本当かどうかは分かりませんが、世界的にも有名な複数のスポーツ選手が愛用しているとの説明やスクリーンでの写真披露などが延々と続いていきます。
ここ迄が、この説明会での「暗示」の前段部分です。
ここ迄でもかなりの時間が費やされていました。
そして、このサプリメントは数年後には市場に大幅に出回ることが内諾されていて、そうなるとこの商品は手に入らなくなる。
仮に手に入るとしてもかなり高額な商品になる。
しかし、今この時点で説明会に参加されている人はこれから先も特別に安価にこの商品を購入することが出来る、といった説明がさらに延々と続いていきます。
ちなみに、何故安価で手に入るのかは、宣伝広告をせず、会員のみが購入が出来、そして購入した商品を売る権利を保障されるといったものです。(この種の商法については後述します)
ここ迄で、「暗示」の後段が終了です。
素直に「暗示」を受け入れていれば、おそらくとても良い商品であり、かつ、自分はそれを特別に安価で購入出来、しかも、購入した商品をさらに高く売ることも出来る、といった感覚になっているかもしれません。
そして、前段と後段の「暗示」を完了させるべく、締めの説明がさらに続いていきます。
もうお分かりかもしれませんが、会員になるとこの商品を安価に購入出来、それを高価に売ることが出来る、しかも市場には大幅に出回ることが内諾されている、、、、、つまり、会員になると、
濡れ手で粟
を実現出来るという意味合いです。
ここから先は、会員になって一軒家を購入出来た、しかも余ったお金でクルーザーも購入したなどの体験談を延々と聞かされ続けるという状況です。
そして、皆さんも(参加者)このように夢のような素晴らしい現実を手に入れませんか?そして、それが可能なのです!という、これもある種の「暗示」が続けられていきました。
すると、多くの参加者から「オ~ッ」という歓声が上がったり、拍手が鳴り止まないなどの状況が作り出されていきました。
(勿論、いわゆる「サクラ」が紛れ込んでいることは大前提ですが)
私自身はある程度の仕組みを知っていたので、あくまで冷静?冷徹?な目で見ていましたが、さすがに長時間ということもあり、少々ヘトヘト気味だったことも覚えています。
そして、最後に主催者からある発言がなされ、それに呼応するかのように参加者から歓声が上がったのには、私自身は薄ら寒さを覚えました。
その発言の趣旨は以下の通りです、、、、、