第19回:『 自然の畏怖 ~想像力を活用してロールプレイングから選択と決断を考えてみる~ 』
【 その他参照ワード:自然災害、原発、メタファー 】
S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング・各種セミナー&認定講座)の瀬川です!
10月に入ってから2度台風が上陸しましたが、これは10年振りとのことです。
その前にも火山の噴火や土砂災害などが頻発し、災害に遭われた方々には心からお見舞い申し上げます。
そこで今回は自然災害に関する、ある物語を紹介します。
なお、今回紹介する物語は架空のものであり、「自分だったら、どうする???」という視点からの趣旨ですので、実際の災害現場では当てはまらないのと、物語の中に「神」という言葉も出てきますが、これは特定の何かを指している訳ではありませんので、予めお断り申し上げます。
では、物語の始まりです!!!
ある村に、一人で暮らしているお婆さんがいました。
隣近所とも仲が良く、お互いに助け合って暮らしていました。
そして、お婆さんはとても信仰深く、毎日「神」に対して自分のことのみならず、村の人々も平穏な暮らしが送れるよう、熱心にお祈りしていました。
ある日、この村に大雨が降り、村は洪水に襲われてしまいます。
しかし、幸いなことに、お婆さんは何とか自力で自宅の屋根に昇り、難を逃れていました。
そうしている中、午前中に村の消防団の青年がボートに乗ってお婆さんの所にやって来ました。
「 お婆さん、洪水の水はまだ増えるかもしれないから、このボートに一緒に乗って避難所に行こうよ。 」
お婆さんは答えました。
「 私には神がついているから大丈夫だよ。 」
お昼頃になって、再度その青年がボートに乗ってお婆さんの所にやって来ました。
「 屋根の上ではご飯も食べられないし、一緒に避難所に行こうよ。 」
お婆さんは答えました。
「 神が守ってくれるから安心だよ。 私は信仰深いし。 」
そして夕暮れ時に、再々同じ青年がボートに乗ってお婆さんの所にやって来ました。
「 お婆さん、これから雨が再び降る予報だし、夜になると危ないから一緒に避難所に行こうよ。 」
お婆さんは答えました。
「 私は自分のことだけでなく、村の皆のことも神にお祈りしてるから大丈夫だよ。 なんたって毎日熱心に信仰しているから、必ず神が守って下さるから。 」
その青年は仕方なく、一人ボートを漕ぎ避難所に向かいました。
その後、天候は悪化し、お婆さんは屋根の上で洪水に巻き込まれて、この世を旅立ちました。
旅立ったお婆さんは天国に着いて、真っ先に神の元に向かい言いました。
「 私はあなた様(神)のことを熱心に信仰していたのに、どうして助けてくれなかったのか? 」
神は答えました。
「 助かる機会を与えたではないか。 私は3度も村の消防団の青年をお主の元に遣わしたのだぞ! 」