第82回:『 情報と心・イメージ ~プラシーボ(偽薬)効果やサイモント療法も含め~ 』
【 その他参照ワード:心理学、ブルーノ・クロッパー、暗示、潜在意識 】
S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング・各種セミナー&認定講座)の瀬川です!
先日、国立がん研究センターが「ガンの生存率のデータ」を公表した報道がありました。
そして、今回のテーマも医学を否定している訳では決してありません!
専門の医師の指示・治療をきちんとお守り下さい!とTOPICSでも再三伝えています。
ここからアメリカの心理学者のブルーノ・クロッパー氏が報告している話を紹介しますので、皆さんも自分なりに考えてみて下さい!
では、話の始まりです!
『 ある時、リンパのがんという病にある男性がいました。
男性は余命は数週間であろうと医師に告げられ、落胆していました。
そのような中、男性はがんに効果があるとされる新薬が発見されたとのニュースを知り、医師に是非投薬して欲しいと頼み込みました。
当初、医師はこの新薬の効果も判明していないため、投薬をするのはためらっていましたが、最終的に男性の懇願に応じて、新薬の投与を開始しました。
すると、投薬後に腫瘍が縮小していき、投薬開始からわずか10日後に腫瘍が消滅されたと確認され、男性は退院していきました。
ところが、それから2ケ月後に、その新薬には治療効果がないとの報道がなされ、男性はその報道を耳にしました。
すると、男性は落胆と共に容態も急変し、再発であるとの診断を受けました。
そこで男性の主治医は、男性を救いたいとの思いから、嘘をつきました。
それは、報道は間違いであり、前回の新薬より、さらに治療効果の高い新型の新薬が届くので、それを投薬しましょう、と。
この時、実際に投薬されたのは蒸留水でした。
その結果、男性は元気になり、再び退院していきました。
ところが、それからさらに2ケ月後に、医師会がその新薬には効果がないとの最終報告を発表し、それが報道されました。
男性はその報道を耳にし、再び容態は悪化して、数日後にこの世から旅立ちました、、、 』
なお、この話は「実話」とされていますが、文献により細部は異なるケースがあるので了承下さい!
【 プラシーボ(偽薬)効果とは 】
この話は、いわゆるプラシーボ(偽薬)効果として論じられることが多いです。
プラシーボ(偽薬)とは、例えばお腹が痛くて病院に行き、医師から「胃薬を出します」と言われて薬を飲み、そしてお腹の痛みが治ります。
しかし、処方されたのは胃薬ではなく「単なる小麦粉」だったなどのケースです。
話の男性のケースでも、「自然治癒力や免疫力」が発動して治癒した。
医師への男性の信頼心から容態が良くなった(「暗示効果」)。
あるいは、一時的に容態が良くなったように見えただけで、病気はそのままだったなどの、色々な見方も成り立ちます。
また、「真の意味の寿命」という視点から論じられることもあります。
【 情報に接するとは 】
「真実」は分かりませんが、「一つの事実」として言えることは、
「当初の」新薬が効果があるとの「情報」に接し、容態が良好になり
また
「その後の」新薬には効果がなかったとの「情報」に接し、容態が悪化した
という点です。
インターネットが普及した現在では、様々な「情報」で溢れかえっています。
治療面でも色々な方法を調べ、自分の中で適切と思える治療方法を選択することも重要です。
しかし、「玉石混交の情報」の中には正しいものもあれば、間違っているものもあります。
「後に」間違いだった、あるいは、やはり正しかったと判明することも多々あります。