絵空事が現実になる愚の骨頂:後編 ~禁書が招く分断&優生学・優生保護~

【 苦悩と葛藤を抱える理由 】

指導要領の改訂、そして、リストの採択の投票に関し、教育委員会が主催する公聴会で発言する予定のマギーは、心情を吐露します、、、

 

マギー:
『 禁書と社会科指導要領の改訂は同じ事です。 どちらも、人々が触れる情報をコントロールしようとしています。 (採択されると思いつつ)せめて、子ども達に最後まで戦う大人の姿を見せたい。 一人ではないと知って欲しいんです。 (公聴会での発言は)とても憂鬱だけど。 ごめんなさい、、、 』

 

そして、マギーは涙を流し、その後は言葉に詰まりました、、、

 

 

実は、マギーの父はウクライナ系ユダヤ人である事から、マギーもユダヤ人になります。

故に、マギーは、

 

ユダヤ人国家を標榜する・・・

イスラエルによるガザ地区の虐殺に関し・・・

苦悩と葛藤を抱えて来た・・・

 

という、「人知れず」の背景と事情がありました。

更に、

 

アメリカはイスラエル支援に一辺倒であるが故に・・・

アメリカ人としての自分にも・・・

罪悪感を抱えて来た・・・

 

という、「二重」の苦悩と葛藤がありました。

そして、その理由に関し、マギーは話します、、、

 

マギー:
『 (ガザの虐殺は)自分の名の元で行われているような気がして。 パレスチナの歴史はアメリカで最も語られてこなかった歴史の一つ。 私は、こう教えられて育ちました。 イスラエルはユダヤ人の素晴らしい国で、その為に戦うべきだと。 私達は世界各地で酷い破壊をもたらして来たのに、その事に無関心でいる事は、余りにも罪深いと思います。 加害の歴史を語らないと、罪はいつまでも続きます。 この国には埋もれる声や、語られない歴史が沢山あります。 』

 

 

【 あなたはどう見る賛成の生の声 】

教育委員会の公聴会は、共和党の委員が「10名」、民主党の委員が「5名」で構成されます。

そして、この箇所では、改訂案&リストに賛成する、

 

共和党主導の教育委員会に「右にならえ」

 

という生の声を紹介するので、自由な感性で眺めて下さい、、、

 

最初は、聖書の義務化が含まれるリストです!

声A:
『 「肝要」や「公平」、「誰にでも優しく」など、今日はくだらない事を耳にするでしょう。 世界史上、最も偉大で強く豊かで自由なこの国を築き上げたのは、ユダヤ・キリスト教の価値観です。 愛国者を育てていきましょう。 』

声B:
『 アメリカに同化しようとしない文化や宗教、LGBTQによって、この国の歴史を書き換えさせてはなりません。 』

声C:
『 我が国はユダヤ・キリスト教の価値観の上に築かれました。 今、キリスト教の理念や価値観を教えないと、明日にでもイスラム教に支配されてしまいます。 』

 

 

次は、改訂案です!

声D:
『 DEI(多様性・公平性・包括性)の思想は歴史を歪め、次世代に悪影響を与えます。 』

声E:
『 はっきり申し上げます。 イスラム教は宗教ではありません。 イスラム教は共産主義やナチズム、グローバリズムと同類です。 彼等は西洋文明を完全に破壊すると、子ども達に教えるべきです。 イスラム教の過激派はアメリカを「大きい悪魔」、イスラエルを「小さい悪魔」と呼んでいます。 大事なのは、子ども達が真実に基づく教育を受けられる事です。 』

声F:
『 圧力に屈する事なく改訂案を出した皆さんの勇気に感謝します。 皆さんは真実と子ども達の為に信念を貫いてこられました。 指導要領の改訂案を強く支持します。 』

 

 

【 反対するマギーと子ども(生徒)の声 】

一方のマギーは、改訂案&リストに反対の声を上げました、、、

 

マギー:
『 私は児童文学作家で、強制収容された日系人の孫でもあります。 改訂案では祖父母がアメリカ人ではないように扱われ、強制収容所は戦争への貢献として捉えられています。 彼等は教育の機会や仕事、ペットまでも失いました。 命を落とした人もいます。 この改訂案は意図的に歴史を消し去ろうとしています。 国民を従わせる為に歴史を利用していると思います。 子ども達に良い教育を受けさせて下さい。 』

 

そして、発言を終えたマギーは、

 

賛成の声にも耳を傾ける為に頑張っていたが・・・

賛成の声に見られる醜悪な言動に耐え切れなくなる・・・

 

という状態になり、退出せざるを得なくなりました。

そして、公聴会の終了後、マギーは改めて振り返ります、、、

 

マギー:
『 公聴会では怒りというよりも、ただひたすら悲しかったです。 本当に深い悲しみを感じました。 こんな状況になってしまったのは、私や前の世代が戦ってこなかったからだと思います。 私達は状況を甘く見て、無関心でした。 それが今、自分達の首を絞めているのです。 私は自分を恥じています。 』

 

 

そして、小学校5年生(10歳)の男子生徒ジェイコブ君も反対の声を上げました、、、

 

ジェイコブ君:
『 公平さについてお話をしたいです。 この指導要領には、特に3年生の内容にキリスト教や聖書が何度も登場します。 でも、僕の親友の宗教は「戦争が始まる理由」としてしか出て来ません。 僕達は幼い頃からずっと親友です。 僕はキリスト教徒で、彼はイスラム教徒です。 彼は誰よりも優しくて面白い人です。 歴史には戦争がある事は分かっています。 でも、自分の宗教が戦争の中でしか語られないなら、それは公平な事ではないと思います。 子どもの事を忘れないで下さい。 話を聞いてくれて、ありがとうございました。 』

 

そして、

 

リストは賛成多数で可決・・・

改訂案は一部が見直されたものの、やはり可決・・・

 

という結果に終わりました、、、

 

 

そして、現在のマギーは新しい本の創作を含め、自分の出来る事を続けています。

そして、マギーが一番強く主張していたのが、以下の内容です、、、

 

マギー:
『 この国には沢山の抑圧された歴史がありますが、私達がその歴史を語っていたら、戦争は起きなかったのではないかと思います。 』

 

 

では、番組は終了です!

 

そして、同じく前回の冒頭では、2014年&2015年のTOPICSで取り上げた小説《 図書館戦争 》(有川浩:角川文庫)を交え、以下のコメントをしました、、、

小説のテーマは、

 

思想や言論の自由を守る事であり・・・

権力者にとって・・・

都合の悪い思想や言論は・・・

全てを取り締まりの対象とする・・・

とても息苦しい世界が舞台・・・

 

です。

そして、小説の内容は、

 

日本という国が思想や言論の弾圧を行い始めたが故に・・・

図書館が思想や言論の自由を守り抜く為に・・・

武装せざるを得なくなるという・・・

荒唐無稽な発想に思えるかもしれません・・・

 

と、コメントしました。

ただ、それと同時に、

 

あながち荒唐無稽ではないのかな!?の如く・・・

変化して来ていると感じます・・・

 

と、更なるコメントを加味しました。

そして、繰り返しですが、コメントも含め紹介した内容は、2014年&2015年の当時のものです、、、

 

 

では、締め括りに入ります!