被爆者の被害と犠牲は原爆投下以外にも ~心を失った薬剤トロトラスト~

【 心を失うとは 】

科学と社会問題をテーマに手掛けて来た、元NHKディレクターの軍司達男 氏(80歳)は、約50年前にトロトラスト被害の番組も制作しました。

そして、次のように話します、、、

 

軍司 氏:
『 広く言えばメディアの役割は、もっと果たすべきだったかもしれない。 もっと持続的にやるべきだとは、ならなかったんですよね。 また次から次へと問題が起きて来て、それをやると。 どこかで置き忘れて来た。 (中略) 人間は忘れっぽいんですよ。 だって戦後80年でしょ。 広島・長崎で焼け野原になる、もの凄い事が日本でも起きていた。 そういう事、皆ころっと忘れている、今。 どんどん忘れていくのが、やっぱり人間の悲しい所。 』

 

そして、番組のナレーションでは、次のように総括されています、、、

 

番組のナレーション:
『 膨らむ補償を避けようと、調査を限定した。 沈黙していった医学界とメディア。 そして、トロトラストによる被爆は忘れ去られていったのです。 』

 

 

では、番組の紹介は終了ですが、一点だけコメントします!

特に医学における薬剤等の人体への「長期的影響」は予測するのが難しい面もあり、全てのリスクを避けられないのも事実ではあるものの、

 

既に「気づいていた」にも関わらず・・・

その後も、何もしなかった国を含む関係者の「不作為」は・・・

紛れもなく人災!!!

 

という事です!

 

 

では、視点を変え、メタファー(物語や比喩・暗喩)として、アンデルセン作の《 雪の女王 》を眺めます!

なお、出典元は『 頭のいい子を育てるおはなし366 』(主婦の友社)からです。

 

【 雪の女王 】

昔、悪魔が鏡を作りました。

美しいものを醜(みにく)く、醜いものを更に醜く写す鏡です。

ところが悪魔は手を滑らせ、その鏡を地上に落としてしまいました。

鏡はバラバラに砕け、飛び散りました。

 

そして、「 痛いっ! 」

野原で遊んでいたカイ少年の目に、欠片(かけら)が飛び込んだのです。

その日から、カイは笑わなくなり、幼なじみで本当に仲がよかった少女、ゲルダにまで意地悪をするようになりました。

そして雪の降る冬のある日、白いソリに乗せられて、カイは町を出て行ってしまいます。

 

 

白いソリを操っていたのは雪の女王。

雪の女王は震えるカイに優しく冷たいキスをしました。

するとカイは、寒さも町の事もゲルダの事も忘れてしまいました。

 

カイがいなくなってからというもの、ゲルダは泣きながら町の人に聞いて回りました。

でも、誰もカイの行方を知っている人はいませんでした。

カイ、大好きなカイ、一体どこへ行ってしまったの?

 

ゲルダはカイを探す旅に出る事にしました。

行く先々で出逢った人やカラス、魔法使いにも尋ねましたが、カイの手掛かりは掴めません。

やがて、季節は春になり、夏が過ぎ、秋になりました。

ゲルダはまだカイの行方を探し続けていました。

 

 

暗い森を歩いている時の事、ゲルダは山賊に捕まってしまいました。

山賊には娘がいました。

山賊の娘にカイの話をすると、娘の飼っていたハト達が教えてくれました。

「 カイは雪の女王と一緒だったよ 」

「 雪の女王はラップランドに住んでるよ 」

 

ゲルダのカイを思う心に感動した山賊の娘は、トナカイにゲルダを乗せ、逃がしてくれました。

トナカイは、ラップランドを目指してグングン走り、とうとう、雪の女王の城の入口に着きました。

途中で長靴も手袋も無くしたゲルダは、氷の地面に裸足で降り立ちました。

 

城に入って行くと、運のいい事に雪の女王は留守のようです。

城の中では、真っ青な顔をしたカイが氷の欠片を並べていました。

 

「 カイ! カイなのね! やっと見つけたわ 」

ゲルダの目からハラハラと涙がこぼれ落ちました。

すると、どうでしょう、涙がカイの冷たくなった心を溶かしたのです。

 

 

カイの目からもみるみる涙が溢れ、涙と一緒に、目に入っていた鏡の欠片も流れ出ました。

「 ああ、ゲルダ。 僕はどうしてしまったの? 」

二人は、手を取り合って喜びました。

 

そして一緒に、懐かしい町に帰って行ったのでした。

 

 

では、メタファーに関してコメントはせず、シンプルに締め括ります!

 

【 全ては「心」 】

昨今は、

 

あまりにも「無関心」が度を超している

 

というのが実態です。

そして、無関心とは、

 

心との関わりが無い

 

という成り立ちです。

 

そして、

 

関心を保っていれば「忘れ」ようが無い

 

というのが事実であり真実です。

 

 

そして、忘れるとは、

 

心を亡くす

 

という成り立ちです。

 

そして、心を亡くすとは、

 

「悲しい」出来事などの・・・

「心に非ず」という人災を招く・・・

 

という事です。

そして、

 

本来の私達は・・・

如何なる時や状況でも・・・

心を持っているはず・・・

 

です、、、

 

※ 関連TOPICSはこちら

・ 『 逃げるが勝ちも大切な魂の視点 ~戦後80年の先を見据える~ 』

・ 『 もはや戦後ではなく戦前かもしれない ~はだしのゲン&被爆体験伝承者から~ 』

・ 『 人の愚かさが極まるとは・・・ ~戦争そして第五福竜丸事件(ビキニ事件)以外にも~ 』

・ 『 ギリギリの所まで来ている・・・現代(という私達) ~いつか笑って話せるのか!?~ 』

 

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