『 昆虫はすべて脳をもつ。
頭を切り落としても死なないのは、節ごとに小さな神経結節(けっせつ)点があって、節ごとの生存の基本機能を司っているからで、ちゃんとした個体として機能するには脳をもつ頭部が必要である。
アリの脳は約100万のニューロンからなっている。
10億のニューロンをもつ人間とは比較できないが、それでも結構な数である。
人間の作った人工知能では、ニューロンの数は今のところまだ数万である。 』
と、ここでは「ニューロン」(神経伝達物質)や皆さんもお馴染み!?の「人工知能」などの言葉も出て参りましたが、「人間」と「アリ」とでの「ニューロン」の「比較」、そして「アリ」と「人工知能」とでの「ニューロン」の「比較」という面白い視点が繰り広げられております(笑)
そして、私達「人間」は、とかく「幸せ」に関しては「(他者との)比較」をよく行いがちになります。
勿論、これも善悪や是非などの「(過度な)二者択一」という問題ではありませんし、ポジティブな面で活用するのであれば役立ちもしますし、大切な視点へと「昇華」もしていきます。
と、ここまでの所で、皆さんなりのアリに関する新しい発見や気づきはありましたでしょうか???(笑)
では、アリに関しては次で最後のご紹介になりますが、更にリラックスしてこの先に進みましょう!
『 音を使う情報交換も知られている。
ハキリアリでは、葉に周期的な振動音をたてて、その音の間隔を用いて葉の豊穣さを伝えるらしいことがわかっているのである。
まだ他にも知られていない情報交換の手法があるに違いない。
アリの言葉の文法はまったく解明されていない。
しかしそれが、非常に高度な情報交換体系だろうことに、疑いの余地はない。
そうでないとすれば、いかにして多数のアリが協力して何十倍の大きさの昆虫を襲い、解体し、その大きな断片を、数匹のアリで支えあって巣に運び込むのだろうか。
アリはまた、逝(い)ける同胞たちのための一種の共同墓地を営むことでも知られる。
仲間の死体の発する化学物質を検知すると、アリたちは骸(むくろ)を担いで決まった部屋に運び入れて並べるという行動を取り始める。
おそらく集団の衛生を保つ必要から生まれた習性なのだろう。
他の集団のアリから巣を守って死んだ兵士の大きな死体を、小さなアリたちが巣へと引いていく。
あたかも弔(とむら)いの儀式のように。 』
と、ここ迄における皆さん方の「潜在意識における余韻」を壊してしまってはいけませんので、アリに関する全卓樹 氏の言葉で締め括りまして、次のチョウに移って参ります!
『 アリにいかなる感情があるのか、そもそもアリに心があるのか、それは今のところわからない。
しかし人間界で魂と呼ばれるもの、心の美徳のようなものを、アリたちの間にも見出せるのはなぜなのか。 』
では、チョウに関しても私の「直接(的)」の体験談から始めて参ります!