イメージ療法としての恐怖症劇場 ~怖さには実体がない面に目を付ける~

① 目を閉じて、誰もいない「映画館」の中央のイスに座り、目の前のスクリーンを見ている自分をイメージします。

② そうしていると、自分の「意識」だけが、後方の映写室に移動するようイメージします。
  (そこからは、イスに座っている自分の後頭部、そして目の前のスクリーンが見えています)

③ そして、スクリーンに自分が過去に体験した恐怖や最悪の場面を、白黒の静止画(A場面)にして映し出します。
  (ポイントは、「白黒」の「静止画」です)

 

④ 次に、2つの場面を設定します。
  一つ目は、その恐怖体験を終え、「ホッと一安心している」場面(B場面)です。
  二つ目は、その恐怖体験が始まる前の、「安心している」場面(C場面)です。
  どちらも、「白黒」の「静止画」としてイメージします。

 

⑤ さあ、今から映画が始まります!

  最初の場面は「ホッと一安心している」場面(B場面)です。
  次の場面は「恐怖や最悪」の場面(A場面)です。
  最後の場面は「安心している」場面(C場面)です。

  このように、恐怖体験の映画が、「B場面 → A場面 → C場面」というように、逆回しで、白黒で放映して下さい。
  しかも、2倍速の早回しで放映されていきます。そして、15秒保程で1回目の上映は終了します。

 

⑥ 上記⑤を「怖さ」がなくなるまで、何回も繰り返します
  しかも再上映の度に、さらに早いスピードで(15秒から13秒、13秒から10秒という感じで)巻き戻していきます。

  この時、何かコミカルなBGM(背景音楽)を流しても構いません(イメージ下で音楽を流します)。
  例えば、笑点の音楽や、自分で笑えそうと思える音楽であれば何でも大丈夫です。
  すると、BGMと、逆回しで、しかも早いスピードで映画が放映されていきますので、全ての動きがコミカルな感じがしてきます。

 

やり方は上記①~⑥までで全てです。
「怖さ」を感じなくなったら、目を開けて終了です。
一度場面を設定してしまうと、あとはそう思うだけでイメージしやすくなっていますので、短時間で簡単に出来ます。

 

この手法のポイントは「怖さ」には「実体がない」という所にあると考えられます。
「怖さ」は自らのイメージや思い込みにより植え付けられ、そして、その「怖さ」が「また再度起きたらどうしよう」という「予期不安」となって繰り返されている所です。

 

注意深く物事を行うことは、とても重要なことだと思います。
しかし、あまり注意深くなってしまうと、「取り越し苦労」に繋がる可能性もあります。

この手法は、「怖さ」の対象は何でにも活用出来ます
また、上手くやろうとしなくても大丈夫ですし、間違って行っても、「怖さ」が再燃したり、増幅されたりすることはありません

どうぞ、何か「怖さ」があれば、遊び半分で大丈夫ですので、是非、行ってみて下さい。

 

ちなみに、今回と関連したテーマと致しましては2014年8月24日の第10回目のTOPICS『 イメージ療法としての「箱の爆破」法 』などもございます。

 

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