第540回:『 冬至という初夢に贈る物語(メタファー) ~パート9~:成長は螺旋状に 』
【 その他参照ワード:潜在意識、暗示 】
S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング・各種セミナー&認定講座)の瀬川です!
今年(2024年)の冬至は、12月21日(土曜日)です!
そして、今回は「3つ」の物語を眺め、そこに補足として、様々な視点を当てはめます。
ただ、物語が「 1つ目 → 2つ目 → 3つ目 と進む 」につれ、
一見すると「関連性の無い」視点同士が・・・
それぞれに「繋がりと重なり」という「反映」を見せ始め・・・
最後には、驚く仕掛けが!?
、、、(笑)
なお、物語の掲載元は、書籍『 頭のいい子を育てるおはなし366 』(主婦の友社)です。
では、1つ目の物語の始まりです!!!
【 くわんくわん 】
あるお寺に、とてもケチな和尚さんがいました。
ある日、和尚さんが出掛けた留守に、小僧さんが仏様の前を見てみると、美味しそうなおはぎが供えてあります。
「 これは美味そうだ。 こんなにあるなら、一つぐらい食べたって、分からないだろう。 」
小僧さんは、おはぎを一つ食べました。
「 うわあ、美味い。 どれ、もう一つ。 」
とうとう、小僧さんはおはぎを全部食べてしまいました。
食べ終わり、空っぽのお皿を見ると、和尚さんに叱られるのが急に怖くなってきました。
「 ようし、いい考えがあるぞ。 」
そう言うと、小僧さんはお皿に残っているあんこを、仏様の口の周りにこすりつけました。
「 ふふふ、仏様が食べたって事にすれば、和尚さんだって、文句は言えないだろう。 」
やがて、和尚さんが帰って来ました。
仏壇のおはぎが一つ残らず無くなっているので、小僧さんを呼びました。
「 小僧さんや。 ここにあったおはぎはどうした。 お前、まさか盗んで食ったのじゃないだろうね。 」
和尚さんは怒って言いました。
実は、後でこっそり食べようと思って、楽しみにしていたのです。
そのおはぎが、すっかり無くなっているのですから、許せるものではありません。
「 いえいえ、私はおはぎの事など知りません。 」
「 嘘を言うんじゃありません。 この寺にはお前しかおらんのだから、お前が食ったに違いない。 」
「 あれあれ、和尚さま。 仏様の口にあんこが付いています。 ・・・・・なあんだ、仏様が食べられたのですね。 」
小僧さんは、今、気がついたというような顔で、仏様を見ながら言いました。
「 仏様がおはぎを食べる訳がなかろう。 今、証拠を見せてやるわ。 」
そう言うと、和尚さんはお経を読む時に鐘を叩く棒で、仏様を叩きました。
すると、どうでしょう、金属で出来た仏様は、《 くわーん、くわーん 》と、鳴りました。
「 ほうれ、見てみなさい。 仏様は食わん、食わんと言うてらっしゃる。 」
小僧さんも負けてはおりません。
「 いえいえ、仏様が食べたのです。 食べた証拠を見せましょう。 」
そう言うと、台所へ行って釜で湯を沸かし、なんと、煮立ってきた湯の中へ仏様を入れました。
すると、グラグラ沸いてきたお湯で、《 くたくた。 くった、くった 》と、音がしました。
「 ほうら、仏様は、食った食ったと言っておいでじゃないですか。 」
「 くうっ。 参った。 」
和尚さんは、言い返す事も出来ずに黙ってしまいましたとさ。