【 翻弄されるレオン 】
ロキーチはミーティングの前に病院のスタッフを介して、レオンに手紙を届けさせました。
例えば、レオンに届けられた手紙には、妻が会いに来る面会の日時が書かれていました。
レオンは喜びと楽しさ一杯で、約束の日時に待っているものの、妻は一向に現れません。
妻に約束をすっぽかされたと思ったレオンは、
ストレスに耐えられなくなり・・・
異常行動を見せ始める・・・
ようになりました。
しかし、ロキーチは更に道を踏み外します、、、

例えば、『 お金を同封するので、軽食とボールペンを買って下さい。 』など、傷心のレオンを労る内容の手紙を、ロキーチはわざと書きました。
レオンの受け取り方次第では、労りになるどころか、益々傷心を悪化させ、怒りに転化する状態になる事も充分に考えられます。
ただ、手紙を受け取ったレオンは嬉しく感じ、涙を流し、次のようにロキーチに話しました、、、
レオン:
『 世界で一番いいもの、涙です。 誰かに自分の事を想って貰える事は、嬉しい事です。 』
そして、手紙に書かれていた通り、レオンは軽食とボールペンを購入し、
お金に嫌悪感を抱いていた・・・
これ迄のレオンの心境に変化が見られた・・・
という方向に進みました、、、

【 レオンが生み出したのは妄想??? 信念??? 】
しかし、2ヶ月が経過した頃、突如としてレオンは手紙の受け取りを拒否するようになりました。
ロキーチは、レオンが未だにお金に嫌悪感を抱いている事が、手紙の受け取りを拒否する原因と推測しました。
そこで、ロキーチは女性の研究助手アンダーソンを、実験の新たなメンバーに加えました。
そして、ロキーチには、
女性の妄想に囚われているレオンに対し・・・
アンダーソンが献身的に接すれば・・・
何かしらの変化が現れるだろう・・・
との目論見がありました。
しかし、
時に、アンダーソンに好意を持つ素振りもあれば・・・
時に、アンダーソンを母と同一視して敵対的な言動を取るなど・・・
レオンは混乱の極みに陥る・・・
という状態になりました。

しかし、レオンの混乱はそれに留まらず、
自分には男性と女性の2つの性があるとの・・・
新たな妄想を生み出し・・・
自分自身と結婚した・・・
と主張するようになりました。
そして、レオンはロキーチに話します、、、
レオン:
『 私は執着の無い理想的な愛が欲しい。 誰もそれを提供してくれなかった。 (だから)私は自分自身と結婚した。 』

【 ミイラ取りがミイラになる 】
このように、ロキーチは倫理侵害行為に手を染めた事に加え、人間をモノとして扱うかの如く、実験そのものが変質しました。
それと同時に、ロキーチは当時の心境を書き残しています、、、
ロキーチ:
『 実験の倫理性に、次第に不安を感じるようになっていた。 』
つまり、
ロキーチ自身が・・・
誤っているのは自分の方だと・・・
既に気づいていた・・・
と言えます、、、

こうして、1961年8月、実験は終了しました!!!
そして、実験全体を通して、
3人はロキーチの完全なコントロール下に置かれ・・・
自分の人生に対する自己決定権が剥奪され・・・
精神的苦痛を味わうだけの結果・・・
になったと帰結されています、、、

では、今回の前半は終了し、締め括りです!
【 全ての出発点は信念 】
3人の男性は、自分がキリストであるとの、
信念を変える事が出来たのか???
または、変える事は出来なかったのか???
あるいは、変わったにせよ、変わらなかったにせよ、ロキーチの影響があったのか???
などのように、
神のみぞ知るの如く・・・
本人だけが知っている・・・
というのが事実であり真実です、、、

それと同時に、
変えるにせよ・・・
変えないにせよ・・・
誰かの影響を受ける受けないにせよ・・・
これら全ても自分の信念から発せられている!!!
というのも事実であり真実です!
そして、今回は「妄想」との言葉も数多く登場し、途中で医学用語上の妄想の定義も紹介しました。
そして、陰謀論などの視点では全く無く、定義の中にある、
『 明らかに誤っている 』と判断出来るのは・・・
一体全体、誰なのか???
との視点も併せて考えて下さい、、、

では、次回の後半に繋がる、ヒントの一つを伝えます!
それは、
信念は個人のみに当てはまる訳ではなく・・・
集団にも同じく当てはまる・・・
ただ、集団は時に群集(群衆)心理に陥りやすい・・・
という視点です、、、
ちなみに、ロキーチとレオンには「嫌悪(感)」&「反抗(心)」が共通していた点に、気づきましたか???(笑)
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・ 『 多重人格ビリー・ミリガンから学ぶ自分との対話&真の五感の活用:前半・後半 』
・ 『 環境が人を創る事の功罪(光と闇) ~スタンフォード監獄実験&ジキルとハイドより~:前半・後半 』
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