意識から放たれる異臭に気づく方法 ~下水道クライシスを元に考える~

【 理由が分からず戸惑う周り 】

主人公の山岡士郎と妻のゆうこが、友人で超大金持ちの京極さんから、高級料亭に招かれました!

山岡は招かれた魂胆があると察する中、京極の友人の苦田も招かれていました。

苦田は十代以上続く呉服屋の当主で、京極以上に「味にうるさい」人です(笑)

 

そして、京極は苦田に料理の感想を聞かせて欲しいとお願いします。

そして、幾皿もの大変美味しい料理が運ばれて来ました。

しかし、料理を堪能している中、山岡達は料理を無言で食べる苦田の「顔」を見て驚きます!

 

山岡達の心の反応:
『 わ! おそろしく苦々しい表情になった! 何が気に入らないんだろう? どうしてあんな苦い顔が出来るんだ? 』

 

 

更に無言で食べ続ける苦田に、京極は何か一言ないのか???と聞きます。

しかし、苦田はとても美味しいとだけ評します。

そして、食事の最後まで「同じ光景」が続きました。

 

京極:
『 とうとう、苦虫を噛みつぶした表情のままやったな。 』

苦田:
『 なんだ? 人の顔色をずっと見ていたのか。 悪い趣味だ。 』

京極:
『 今日の料理が美味しかったら、笑顔のひとつも浮かべたらええやろう。 』

苦田:
『 私はただ真剣に味わってるんだ。 』

 

 

【 気づいておらぬは当人のみ 】

食事を終えると、京極は山岡に事の顛末を白状します。

実は、苦田の息子の嫁の比奈子は、京極の遠縁に当たる娘でした。

その比奈子が、このままだと苦しくて離婚すると京極に相談しました。

そこで、山岡達は京極と共に、比奈子に話を聞きに向かいます。

 

比奈子:
『 食事のたびつらいんです。 私は良い食材を選んで、念を入れて料理を作っています。 でも、私は義父(苦田)に気に入られていません。 だって、義父は普段はあんな苦い顔をしてないわ。 食事の時だけよ。 私を気に入らない証拠だわ。 』

 

山岡と京極は自分達との食事の席でも「同じ」だったと、何とか誤解を解こうとしますが、比奈子は聞く耳を持たず、もう家には居られないと泣き出します。

そこで、山岡と京極は改めて苦田に話を聞きます。

 

苦田:
『 とんでもない、あんな良く出来た嫁はいないと感謝してるよ。 』

京極:
『 なら、なんでおまえは比奈子の作った料理を食べると苦い表情になるんや? 』

苦田:
『 私が? 』

京極:
『 おまえ自分で気付いとらんのか。 』

苦田:
『 私は仕事だけのつまらん人間だ。 食べる以外に趣味というものもない。 だから、食べる時には全身全霊を込めて真剣に味わう。 それが他人には苦い表情に見えるんだろうか。 気付かぬうちに比奈子を苦しめていたとは・・・ 』

 

 

すると、苦田は海原雄山に相談してみると話します。

しかし、山岡は苦田に反論します!

 

山岡:
『 こんなこと、雄山に相談するまでもないじゃありませんか。 苦田さんが比奈子さんの料理を、美味しいと言って笑ってあげれば解決することです。 』

 

しかし、苦田も反論します!

 

苦田:
『 失礼だが、「 至高のメニュー(海原雄山) 」との対決で「 究極のメニュー(山岡) 」がよく負ける理由がはっきりしたよ。 あんたは人間のことがよくわかっていない。 人間のことがよくわからずに料理のことがわかるわけがない。 』

山岡:
『 それはそのまま苦田さんに当てはまるんじゃありませんか? 』

苦田:
『 その通り、だから先生(海原雄山)にご相談するのだ。 』

 

山岡と海原雄山の確執は今に始まった事ではないものの、何やら、話がひょんな方向に傾き始めました(笑)

 

 

【 周りの理解と協力を得る 】

相談を受けた海原雄山は、苦田が中心となって開催する世界会議の場を利用する事を考えます。

そして、会議の前に苦田と海原雄山は直接会い、苦田は正直に事情を話します。

すると、海原雄山はすぐには返答せず、話を預からせて欲しいと告げます。

 

話を聞いた山岡は、駄々っ子のように拗(す)ねて、この件に自分は関わらないと話すものの、ゆうこにけしかけられ観念します(笑)

そこで、自分の考えた筋書きに海原雄山も乗る(協力する)ように伝えて欲しいと、京極に頼みます。

すると、世界会議の開催前の食事会で、究極のメニューと至高のメニューが提供される事になりました!

 

そして、食事会には苦田の出席は勿論、比奈子も呉服屋として協力した褒美に、参加を許可されました。

そして、比奈子は食事をする苦田の「顔」を見て驚きます!!!

 

比奈子:
『 まあ、お義父様のあのお顔! 海原先生のお料理なのにあんな顔をなさるなんて! 』

 

 

全ての料理はとても素晴らしく美味しい中、比奈子は苦田の「顔」をずっと観察し続けました。

 

京極:
『 どうや比奈子、わかったやろ? 苦田は美味しいものに出会うと、味わい尽くそうとして全身全霊を打ち込む。 その結果、あんな表情になるんや。 』

比奈子:
『 それでは私を気に入らないわけではなかったんですね。 今まで私の誤解だったんですね。 やっとわかりました(嬉し泣き)。 』

 

そして、苦田家の事を「想って」、山岡に手柄を譲った海原雄山の存在も、忘れてはなりません、、、(笑)

 

では、締め括りです!