第589回:『 多重人格ビリー・ミリガンから学ぶ自分との対話&真の五感の活用:前半 』
【 その他参照ワード:解離性同一性障害、心理療法 】
S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング・各種セミナー&認定講座)の瀬川です!
TOPICSでは、
私達は誰もが、多面多層な存在!!!
との視点を、幾度も伝えています!
そして、言葉を変えると、
私達は誰もが、色々な顔を持っている!!!
という事です!
そして、
顔には、全ての五感が集まっている!!!
という「事実」を、考えた事はありますか???(笑)

では、番組『 ダークサイドミステリー 』(NHK BS)から、「 多重人格者 ビリー・ミリガン ~人の心の謎に迫る~ 」の回を眺めます!
【 多重人格とは 】
現在の多重人格は、
解離性同一性障害と呼ばれ・・・
精神疾患の一つとして認められている・・・
という状況です。
そして、何故、多重人格が生じるかの理由の一つに、
理解不可能、かつ、逃れられない状況で・・・
心が壊れないようにする為の・・・
心理的な防御方法だから・・・
と考えられています。
そして、
一般的には、2桁以上の人格が存在していると言われ・・・
中には眠りに就いて、何年も姿を現さない人格も存在する・・・
という特徴があります。
そして、正確な統計報告は存在しないものの、
症状の重い軽いなどの程度の差も含めると・・・
一般人の約1%(100人に1人)が多重人格に該当する・・・
と言われています。

そして、言い訳や責任逃れの為に、多重人格を演じているのでは!?などの疑念を抱くのも、自然な感情でしょう(笑)
ただ、例えば、
人格Aから人格Bにスイッチ(移行)する時には・・・
一定の振る舞いが生じる・・・
というケースが、圧倒的に多いです。
そして、この一定の振る舞いとは、
眼振と呼ばれ・・・
目が左右に揺れる現象であり・・・
本物の多重人格か否かを判断する際の・・・
一つの手掛かりになる・・・
という事から、治療に活用されています。
なぜなら、
眼振は神経学的な症状で・・・
意図的に行う事は絶対に出来ない!!!
からです!

そして、最も誤解が多い一つに、
多重人格は危険な人と思われがちだが・・・
ほとんどの多重人格では・・・
反社会性や暴力的な傾向は見られない!!!
という報告が、医学の現場から上がっています!
【 犯人はビリー・ミリガン??? 】
1977年、アメリカのオハイオ州立大学で事件が相次ぎました。
10月14日の午前7時、車で登校した女子学生を、20代の長髪の男が銃で脅迫して誘拐しました。
そして、性的暴行を加え、更に金銭を強奪しました。
その後の2週間で2度、同じ容姿の男による、同じ手口の犯行が起きました。
そして、女子学生の車に残された指紋を犯罪者リストと照会した所、10月27日に犯人が特定され、逮捕されました。
その犯人が、22歳の男のウィリアム・スタンリー・ミリガンであり、
愛称:ビリー・ミリガン
でした!!!

しかし、警察の取り調べに対し、ビリーは性的暴行をした記憶が無いと、頑(かたく)なに否定しました。
そして、ビリーは弁護士に宛てた手紙で、次の通り書きました、、、
ビリー:
『 僕は、人に苦しみと悲しみをもたらしました。 僕には、それを止める事が出来ないのです。 精神科の先生にも治せません。 何が悪いのか、分からないからです。 』
そして、ビリーが吐露した心情が、
自分では原因も理由も全く分からない中・・・
自分の行動を抑える事が出来ない・・・
との嘆きでした。
そして、ビリーは刑務所内で壁に頭を打ち突けるなど、
2度の自殺未遂を図った
という事件を起こしました。
故に、ビリーの精神状態では、性的暴行の裁判は無理と判断され、心理学者による精神鑑定を受ける事になりました、、、

【 続々と現れる別人格 】
この時の精神鑑定の状況が、ビリーの半生を記したダニエル・キイスの著作『 24人のビリー・ミリガン(新版・上下) 』(訳:堀内静子、早川書房)に描かれています。
まず最初に、デイヴィッドと名乗る8歳の男の子が現れました。
そして、ビリーの居場所を聞かれたデイヴィッドは、胸の辺りを指して答えました、、、
デイヴィッド:
『 ここだよ、ここで眠っているんだ。 』
そして、デイヴィッドは更なる説明も加えました、、、
○ ビリーの中には、他にも何人かの人格がいる。
○ 普段は、誰か一人がビリーとして行動する。
○ 誰かが行動している間、他の人格は眠るなどして記憶が無い。
○ 主人格たるビリーは長い間眠ったままの状態だが、目を覚ますと自殺の恐れがあるので、皆でビリーを起こさないように決めた。

他にも現れた人格が、イギリスから来たクリストファーと名乗る13歳の男の子、知らない人とは話さないと主張する、トミーと名乗る16歳の男、頭がオカシイと思われたくないが故に、普段はビリーの名前を使っているアレンと名乗る18歳の男。
このように、
年齢や個性や好みや感情表現などの内面が全く違い・・・
更に、話し方の訛りや筆跡などの外面までもが全く異なる人格が・・・
続々と現れ始めた・・・
という現象が見られました。
故に、精神鑑定を行った心理学者は、
ビリーは多重人格者の可能性がある
と指摘しました、、、
