【 兆しを見逃さない 】
実は、生活図画事件が起こる8ヶ月前、
北海道綴方(つづりかた)教育連盟事件
が起こっていました。
そして、綴方とは現在の作文を意味し、
《 作文を通して自分の日常生活について考え、行動出来る力を身に付ける教育運動 》
が、生活図画運動と共に流行していました。

しかし、当時の政府は、
子どもに階級意識を植え付ける恐れがある
などの難癖を付け、批判しました。
そして、同じく治安維持法に違反したという理由で、教師50人以上が逮捕されました。
そして、逮捕された中に、美術部顧問として菱谷さんを指導していた教師も含まれていました、、、
【 現在にも根を張る 】
時を少し遡る事、2017年、
共謀罪の趣旨を含む・・・
テロ等準備罪を新設した・・・
改正組織犯罪処罰法が成立した・・・
という出来事は、「記憶に新しい」かもしれません。
そして、菱谷さんは自身の著作《 百年の探究 ― 眞の自由と平和を思考し続けて ― 》の中で、次の一節を書き記しています、、、
『 この法案(改正組織犯罪処罰法)が出て来た時、新聞記事をよくよく読んでいる内に気がついたんだ。 あっ! これは治安維持法に似ているじゃないか! 共謀罪は姿を変えた治安維持法だ!ってね。 知らないという事は恐ろしい事だ。 だから気がついて欲しいと、心の底から願っている。 その真意は、あの暗い歴史を繰り返してはならない、その一念からだ。 』

同じく2017年の法改正直前、菱谷さんは国会まで「実際に」出向き、反対請願を行いました。
そして、
未だに国及び政府は・・・
治安維持法に関する謝罪はおろか・・・
実態調査すらしていない・・・
というのが実態です、、、
そして、菱谷さんは治安維持法による犠牲者に対し、国家賠償法での救済を求める請願を、同じく毎年国会に出向き行っています、、、

では、番組の紹介は終了し、一言コメントします!
それは、
権力が疑心暗鬼に陥ると暴走する
という事実です。
そして、
疑心暗鬼になる原因が恐れ
という真実です。
そして、権力に限らず、会社などの組織にも同じく当てはまります、、、

では、視点を変えて、番組『 NHKアカデミア 江川紹子(前編) 』(NHK)から「 “ カルト ” が抱える問題と向き合う 」の回を少し眺めます!
【 取材のキッカケ 】
江川紹子さんは、オウム真理教による一連の事件を、当初から取材し続けたジャーナリストです。
例えば、
1989年 : 坂本弁護士一家殺害事件
1994年 : 松本サリン事件
1995年 : 地下鉄サリン事件
など、色々な事件が続発しました。
しかし、1989年の事件に関しては、当初は行方不明だけが取り沙汰され、
大手メディアは沈黙を決め込み・・・
警察も捜査に乗り気ではなかった・・・
という状況でした。

そして、同じく1989年、江川さんの元にオウム真理教の信者の母から電話が入りました。
内容は『 子どもの連絡先が分からない、生きているのか死んでいるのかも分からない 』というものでした。
すると、
ジャーナリストとしての嗅覚が働き・・・
オウム真理教の活動に違和感を覚えた・・・
というのが、取材を始めるキッカケとなりました。
そして、取材を続ける中、自宅に毒ガスのホスゲンをまかれた事もありました。
そして、その後も事件の裁判を傍聴し続けた動機を、江川さんは以下の通り話します、、、
江川さん:
『 どうしてこんな事になったんだというような事を、やっぱり、ちゃんと見究める、見届けなければいけないというような気持ちでした。 裁判をちゃんと見届けて、なぜこんな事が起きたのかを、自分で知りたい、あるいは、知らせたいというような、そんな感じになりました。 』

【 カルトの特徴 】
オウム真理教は宗教(組織)ではなく、いわゆるカルト(集団)だった事実は、「当時も今も含め」間違いありません。
そして、多くの若者がオウム真理教に惹かれた理由を、江川さんは次の通り分析します、、、
江川さん:
『 オウムに嵌(は)まっていった人達というのは、ごく普通の人達だったと思います。 勿論、人間ですから生きて行く上では、色々な悩みがありますよね。 例えば、自分の人生の目的、何の為に生きるのかですね、そういうような事を考えている内に、迷い込んだというような人も結構いました。 そういうような人達に対してですね、それを解決するには、こうすれば良いという答えを出すんです。 はっきりした答えをバーンと提供する所が、やっぱり多くの人を惹き付けた所になるのかなという風に思います。 』
更に、オウム真理教はハルマゲドン(人類最終戦争)が起きるとの方便を使い、信者の不安や恐れを「煽り」ました。
いわゆる、TOPICSで幾度も伝えている、
心の「隙間・隙魔」に突け込まれない事が大切で必要
という視点です。

そして、カルトの特徴として、江川さんは以下の点を挙げます、、、
○ 教祖及び自分達の組織は絶対に正しく、そこに間違いは一切無いと思い込む無謬(むびゅう)性
○ 善の自分達に敵対するのは、悪と決め付ける善悪二元論
○ 善悪二元論から派生し、社会の裏には悪が存在し、それらが牛耳っているとの陰謀論
○ 先の3つを植え付ける為のマインドコントロール(洗脳)
○ チョットした指摘や批判であるにも関わらず、過剰な被害者意識を募らせるように仕向ける
そして、同じくTOPICSで幾度も伝えているのが、
不幸に陥る3つの落とし穴が・・・
《 自己憐憫・共依存・責任転嫁 》!!!
という視点です!

【 出来事の反映から気づく 】
江川さんは、現在の私達に向けて、
カルトはいつの時代でも・・・
いつの社会でも出て来ると同時に・・・
現在はカルト(性)が薄く広く・・・
社会の中に広まっている・・・
と指摘します。
そして、TOPICSでは、
物事や出来事は大なり小なり・・・
それぞれを反映している・・・
との視点を伝えています。
そして、もしかしたらカルト(性)が根源では!?と、江川さんが感じた出来事がありました。
その一つが、2003年のイラク戦争です、、、

この時、アメリカはフセイン政権が大量破壊兵器を保持していると主張し、国連安保理の決議が無いまま攻撃を開始しました。
そして、命令を下した当時のジョージ・W・ブッシュ大統領は、
自分達(アメリカ)が正義であり・・・
これはテロ(悪)との戦いだ!!!
と声高に宣言しました、、、
故に、
アメリカの攻撃に批判や反対する連中は・・・
テロリストと同じだとレッテルを貼り・・・
国民及び世界の人々に、根拠の無い過度な二者択一を迫った・・・
という事態を引き起こしました、、、

この時、アメリカの強権的な姿勢に気づいた江川さんは、
カルト(性)を持つのは・・・
カルトに限らない事に衝撃を受けた・・・
と話します、、、
言わば、イラク戦争では善悪二元論が表立って使われましたが、江川さんは他のカルトの特徴も同じだと「付言」します、、、