昭和の高度成長から学ぶ成熟と成長の違い:後半 ~過去を糧に未来を繋げる~

【 現在の原発と同じ構図 】

次第に、経済成長の「綻(ほころ)び」が現れ始めます。

例えば、栃木県の山間部の町に石灰工場が出来た際の、ニュースのコメントが残っています、、、

 

ニュースのコメント:
『 石灰工場が吐き出す、おびただしい粉塵は町を真っ白に染めた。 住民の9割までが石灰工場のお陰で生きている町。 だから、住民はこれが公害であるとは考えない。 』

 

 

ところで、この箇所はシンプルに次の一言だけで充分でしょう、、、

 

現在も続く原発(関連施設も含め)の「稼働・新増設・誘致」に伴う・・・

立地経済の囲い込み・・・

 

と同じです、、、

 

 

【 大阪万博と岡本太郎 】

1970年(昭和45年)に日本初の日本万国博覧会、いわゆる大阪万博が開催しました。

そして、大阪万博では、

 

《 人類の進歩と調和 》

 

がテーマに据えられました。

そして、

 

シンボルとも言える「太陽の塔」の生みの親が・・・

岡本太郎!!!

 

です!

 

しかし、岡本太郎は万博のテーマに「違和感」を抱き、依頼を断り続けていました、、、

 

岡本太郎:
『 「 進歩と調和 」って言うんだ。 納得出来ないんで断ったんだけども、もう毎晩毎日のように現れて来て、責任者がね「 どうぞどうぞ 」って言われるので、じゃあしてみよう。 ただし、普通の人間の考える事と、違った事をやるから。 いわゆる「 進歩と調和 」というのは、これは逆だと思うんですよね。 人間少しも進歩してないですよ。 科学的に工業的に産業的に様々な意味で進歩しているかもしれないけれど、人間的にはみんな空しくなっていますよ。 機械の奴隷になっていますよ。 生身で生きていられない訳ですね。 縄文時代とまるで違う訳です。 』

 

 

ところで、

 

現在、一番儲かっているのが・・・

軍需産業・・・

 

です。

そして、

 

ドローン一つ取ってみても・・・

災害救助にも役立てる事が出来る反面・・・

無人攻撃機として人の殺傷が可能・・・

 

という「両面」を兼ね備えています。

 

 

そして、不適切かつ不謹慎ながらも、「馬鹿とハサミは使いよう」との言葉があります。

しかし、

 

AI(人工知能)を始めとした科学技術を使いこなせていないのが・・・

現在の人類・・・

 

です。

しかも、使いこなせていないだけなら、まだしも、、、

 

陰謀論でも何でもなく、

 

現在の状況から未来を「理性」で推測すると・・・

人類が滅びる時は・・・

人類の手による・・・

 

のは明らかです。

 

では、

 

「自縄自縛」から抜け出す為には・・・

どうしたら良いのか???

 

を考えて下さい!

 

 

【 続々と発生する公害 】

1970年(昭和45年)に万博が終わったばかりの大阪で、化学メーカーのチッソの株主総会が開かれました。

そして、チッソの株式を一株だけ購入した、熊本県の水俣の住民が駆け付け、出席しました。

なぜなら、水俣では昭和20年代後半から、

 

原因不明の健康被害が・・・

拡大し続けていた・・・

 

からです。

そして、

 

チッソの工場が海に垂れ流した排水に混入していた・・・

有機水銀が原因・・・

 

と判明しました。

 

 

しかし、

 

チッソの経営陣は「目を背け続けた」が故に・・・

被害者は増加の一途を辿った・・・

 

という帰結になりました。

 

他にも要因は違うものの、新潟県の同じく水俣病、三重県の四日市ぜんそく、富山県のイタイイタイ病など、様々な公害も引き起こされました。

そこで、歴史家の色川大吉 氏の言葉です、、、

 

色川大吉 氏:
『 水俣病は日本が高度経済成長を成し遂げ、国民が豊かになった代償として起こったものではない。 順序は逆である。 このような惨憺(さんたん)たる犠牲を平然と見過ごし、利益追求を優先させた社会の体質があったから、高度成長が出来たのである。 』

 

 

ところで、

 

私達は「心身」を兼ね備えた存在

 

です。

勿論、病気や怪我や、先天性・後天性を含めた後遺症など、体が不自由な人も数多くいます。

 

一方で、

 

自殺者も増え続けている

 

という傾向があります。

公的機関でもホットラインなどの相談所を開設していますが、

 

世の中や社会そのものが・・・

緩やかな自殺に向かって進んでいる・・・

 

という点に、早急に気づく事が大切で必要です!!!