皆さんにも似たような経験はありますでしょうか?
あるいは、他の人の経験談として聞いた事があるようなお話でしょうか?
はたまた、そんなすれ違いのコミュニケ-ションなんてあり得ない!これは漫画だからだ!と感じましたでしょうか?(笑)
どのように思い、どのように感じても皆さんの自由ですので、大丈夫ですよ!
そして、ここからが、食べ物にしか能が無い!?いえいえ、食べ物に関しては素晴らしい能力を持っている山岡士郎が解決に乗り出します!
その解決の糸口として、次のように話しながら、、、
山岡:『 冬美さんの出身地に鍵があるんですよ。 』
と(笑)
そして、退院した辰さんが仲間と酒盛りをしている所に、冬美がうみたなごの煮付けを持って現れました。
そして、辰さんと冬美との間で、次のようなコミュニケ-ションのやり取りが始まりました。
冬美:『 辰さん。
うみたなごが安産の縁起物だっていうのは、本当のことだったの。 』
辰さん:『 ええ?
だって冬美さんの田舎では・・・ 』
冬美:『 そう。
私の故郷では逆子で難産するから、縁起が悪いというのも本当のことなの。 』
辰さん:『 じゃあ~ いったい・・・ 』
では、ここ迄のやり取りを眺めた上で、これが、今回のテーマと、どのように繋がっているのかを、ここから少し、山岡士郎と栗田ゆう子が種明かしを披露します!
山岡:『 うみたなごが どうして安産とか、難産とか、出産に関する縁起物になっているかというと、うみたなごは魚では珍しい卵胎性(らんたいせい)だからなんだ。 』
辰さん:『 卵胎性? 』
山岡:『 普通の魚は、卵を岩場や海藻など外部に産みつける。
小魚は、そういう場所で孵化(ふか)して生まれる。
ところが、うみたなごは卵を外部に産みつけることをしない。
自分の胎内に卵を持ち続ける。
小魚は、親の胎内で孵化して、外に出て行く。
うみたなごは、卵を産むのではなく、子供を産むんだ。 』
辰さん:『 へええ! 』
栗田:『 魚では珍しく子供を産むから、うみたなごは出産に関する縁起物とされているのね。 』
山岡:『 問題は、同じうみたなごを、縁起が良い、という土地と、縁起が悪い、という土地があることだ。 』
辰さん:『 ええ!?
土地によって違うの? 』
山岡:『 東北地方では、安産の縁起物とされている。
ところが、島根のほうでは、うみたなごは逆子を産むから縁起が悪い、と されているんだよ。 』
辰さん:『 じゃ、俺が仕入れた知識は、東北のものだったんだ。 』
冬美:『 そして、私の故郷は島根だったの。 』
と、ここ迄の山岡の解説で二人の間の誤解という「すれ違い」が解けていき、栗田が推測を踏まえて補強していきます。