語るに落ちる・・・ではなく・・・語らずとも落ちている ~無関心が生む不作為という行動~

これは青森県内版のニュースで放映されたものを元にご紹介致します。
現在の所、最大出力20kw未満の風力発電機は「小型風車」と呼ばれています。
この小型風車は、2012年「固定価格買取制度(再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社に買い取りを義務付けた制度)」の創設により普及し始めていきました。

 

そして、2018年6月末時点においては、この小型風車の稼働件数は青森県が146件で全国1位となり、国全体の稼働件数の4分の1を占めているそうです。
私の住んでいる五所川原市にも設置されております。
しかし、固定価格買取制度の創設以来、現在に至るまで、この小型風車をどこに設置出来るのか?などの法律は定められておりません

存在しているのは、風車を設置をする場所の自治体が策定するガイドライン等を遵守するよう「務める」こと、との国の単なる指針のみであり、「務める」との文言通り、ガイドラインを遵守しなければならない!という「法的拘束力」もない現状です。

 

そして、五所川原市の隣でもある、つがる市において、ある時、一つの小型風車が設置されました。
この風車は民家の70m程の所に作られ、その際には住民に対しての充分な説明も無かったとの事です。
そして、この民家にお住まいの方は、夜は風車が回る騒音により睡眠障害になり、また、日中は太陽光が風車に当たる事で、高速で回転する風車の影が家の中にまで差し込んできて、めまいや吐き気を覚えたりといった事が続いていたそうです。

 

そこで自治体はこの風車を建設した電力関連会社と協議を続けてきたそうですが、結果的に何もまとまらずに現在に至ったとの事です。
そして、この背景には、この風車が設置されたのはガイドラインが策定される前の事でもあり、この事に関して設置した業者はマスコミの取材に次のように答えたとの事です。

 

『 建設時の法令・条例に沿った形で建設した 』

 

と。
そして、この後の続きとして私が勝手に推測を加えますと、『だから法律に違反もしていないし、問題は無い』と言いたかったのであろうと感じています。
ちなみに、この風車は2019年1月下旬に、耐えられるはずの風力「以下」の風が吹いた際に、羽根などが壊れてしまい、現在は使えなくなっています、、、、、

ちなみに、私は原発(再)稼働は反対のスタンスを取っておりますので、再生可能エネルギーの普及にはポジティブなものを感じておりますが、やはり「理性の活用」という視点においては、ただ推進すれば良いというものでもなく、まずは、あるいは、同時に、住民の安全性などが整えられていない状況を生み出さない為の法律などの整備を行う必要性もあると感じております。

 

そして、先程からの政治家や官僚における様々な法令違反などを眺めてきて、何とも不思議な気もしますが、日本は(一応は)「法治国家」です。
その点からは、一つ目のニュースはいじめ防止対策推進法を遵守した調査とも言えるのかもしれませんし、二つ目の出来事は風車を設置した業者も法令違反はしていないと言えるのかもしれません、、、、、
皆さんは、どのようにお感じになられますでしょうか?

私個人としては、この二つのケースにおいても、法律の範囲内、あるいは、法律を遵守しているとは言え、

 

あまりにも「愛」の無い感性(調査や仕事の進め方など)なのでは・・・

 

と感じてしまいます。
そして、