身体に刻むリラックス・アンカー ~不安や動揺などをやり過ごす~ 

第125回:『 身体に刻むリラックス・アンカー ~不安や動揺などをやり過ごす~ 』
【 参照キーワード:アンカー、アンカリング、リラックス、習慣、潜在意識、ヒプノセラピー 】

S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング)の瀬川です。

先日は福島や宮城において東日本大震災の余震とみられる大きな地震が発生しました。
幸いにも被害は最小限のようで何よりですが、心からお見舞い申し上げますと共に、この地震により、良い意味で忘れかけていた当時の記憶や感情などを再び揺さぶられた方々も多くいらっしゃるかもしれません。
せっかく心身共に平穏な状態になってきた所だというのに・・・など。
また、年末を迎えるに当たり、気忙しい生活で疲労などを感じている方々もいらっしゃるかもしれません。

そこで、今回は「身体に刻むリラックス・アンカー ~不安や動揺などをやり過ごす~」というテーマで実際に活用頂ける手法をご紹介致します。

 

ところで、先日ある番組に女優の栗山千明さんが出演していました。
その番組の中で栗山さんは自分のある習慣についてのお話を披露していました。
その内容は、栗山さんは、

 

『 「タグ」を触っているとリラックスする 』

 

というものでした。
「タグ」とは、毛布やぬいぐるみ、あるいは、セーターの首の後ろなどについている小さな四角形の布などのようなものです。
洋服であればそこにサイズが記載されていたり、クリーニングに毛布などを出す際には、その「タグ」を確認して洗濯方法などを決めるなどの、皆さんにもお馴染みのアイテムです。

 

この番組内でも心理カウンセラー的な方が出演していましたが、このような習慣とは多くの方が無意識であれ行っているものであり、至極自然な行動でもあります。
また、そのような行動を行うに至る理由や効果は人ぞれぞれでもあります。

 

そのような状況を踏まえた上で、簡単にこのような行動を分類してみたいと思います。
まず、理解しやすいように、感情や状態を数字と結び付けてみます。

「-1は緊張(不安や動揺など)」 「0は平穏」 「+1はリラックス」 とします。

 

栗山さんのように、「タグ」を触っているとリラックスするというケースでも幾つか考えられます。
例えば、緊張状態にあるので、少しでもリラックスしようと試みる時は、

 

「-1」から「0」の状態へと変化していく

 

と捉えることが出来ます。
仕事を終え、お家などでリラックスしようと試みる時も、このケースに当てはまることと思います。

また、お家に戻ってきて、お風呂に入り、お食事などを終えてリラックスしている状態から、さらにリラックスしていくために「タグ」を触るということも当然考えられます。
これは、

 

「0」から「+1」の状態へと変化していく

 

と捉えることが出来ます。
そして、栗山さんのケースではかなり小さな子ども時代から「タグ」を触るとリラックスするということに自分なりに気づいて、その行動を行い続けているとおっしゃっていましたので、かなり習慣として心身に刻まれていると思われます。
このように長い間の習慣として身に付いているということは、「タグ」を触ることで、

 

「-1」から「+1」の状態へと変化していく

 

という状態を創り出すことも比較的容易になっていることと思われます。
このような気持ちを落ち着かせる、リラックスするために行う習慣とは小さい頃から慣れ親しんだ行動もあれば、成長と共に新たに身に付いていく習慣なども多くあります。

幼いお子さんで毛布の端が好きだというお話もよく聞きますし、寝る時にぬいぐるみを抱いて寝ていたので、大人になってからも同じように寝ている方もいらっしゃるかもしれません。
また、そのような反面、緊張する場面などで髪をよく触ったり、貧乏揺すりなどを行う方もいらっしゃいますが、どちらの習慣でも本質は同じことであると思います。
それは、

 

リラックスするため

 

であり、と同時に、

 

「今」自分は緊張していることに(無意識であれ)気づいている

 

ということが身体や行動に現れているとも言えます。
私はこのように自分をリラックスさせるために行う習慣というのは、身に付けていて良いと思いますし、また、習慣化してリラックス出来る状態を意識的に創り出すことが出来るということは、心身のバランスを取るためにも大いに役立つことと思います。